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2007年6月20日水曜日
【三線ism】 左大文字流 入門① 三味線各流派の 勘所を考える
さてみなさんこんにちは
いよいよ今回から、左大文字流の理論について書いてゆきます。
この間もちょっと書きましたが、三味線界は横のつながりがあまりありません。そこで、「どの三味線でも基本的には弾ける」左大文字流ならではの横断的な視点で考察してゆきましょう!
まず、三味線弾きのみなさんは、現在どの流派の譜面で勉強されていらっしゃるでしょうか。
ざっと基本を押さえるために、ここでは「文化譜」「地唄縦譜」「琉球民謡工工四」の三つを比較してゆきます。
開放弦
↓
文化譜> 0123#456789♭1011
地唄譜> 1234●5678●9●1112
工工四> 工●五●六七尺八
左大文字> ●●●●●●●●●●●●●
文化譜は開放弦が「0ゼロ」で、ところどころ#や♭で音階を調整しています。
地唄譜はもともとの勘所の割り振りが音階に沿っていますので、西洋音階の12分割では抜けている部分があります。
工工四は一番細い弦のポジションを書いています。(尺は便宜的に位置を示した)
これも、音階にそっているので抜けている部分があります。
左大文字流は、こうした「日本音階」や「琉球音階」などに由来する音階を無視します。ですから、ギターやウクレレのフレットとおなじように、1オクターブを12音に分割して、それぞれをポジションとして設定しています。
もし表記するとしたら、現実にはないのですが「(ゼロフレット)・第一フレット・第二フレット」とポジションをフレットに換算して配置するしかありません。
こう書くと、「なんだ左大文字流って覚えにくいじゃん!」と思われるかもしれませんが、三味線の経験がある方は、いま使用中の勘所表をそのまま使ってもらってよいのです。
文化譜の方は、そのままの譜尺をイメージしてもらえばよいし、地唄譜の方は「4と5の間の半音」とか「8と9の間の半音」を意識さえしてもらえばよいのです。
工工四オンリーの方は、いっそ頭をリセットしたほうが早いかもしれませんが・・・。
ちなみに、わたしは体に染み付いているせいもあり、「三線のサイズの棹」に「地唄の勘所」を刻印した三味線を使っているときもあります。
(スケールがちがうので、ポジションそのものは本当の地唄より狭いです)
いろいろややこしく思えるかもしれませんが、簡単に書くと、
「すべての三味線を(仮にCFCの本調子で調弦した場合)、勘所はすべて1オクターブ12分割フレットに換算せよ」
ということです。
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