2007年7月27日金曜日

【三線ism】 左大文字流 入門⑧ 地唄三味線・文化譜でもコード弾き






 さてみなさんこんにちは

 前回で細棹三味線の弦長を短くするための「カポ」を用意してもらいましたので、いよいよコードを書いておきましょう。

 短くした三味線について、それぞれあらためて勘所を探ってみてください。ポジション間がせまくなりますが、これまでと同様にツボが探れると思います。

 上の図は、地唄三味線の勘所(ただし、短くした棹に対してのもの)と文化譜の勘所(これも短くした棹に対してのもの)に対応するコードです。前に説明した沖縄三線の場合とまったく形は同じです。

 ただ、三味線と三線では、勘所の名前が違うので、それぞれの流派に合わせて表記してみました。

 三味線弾きのみなさんも、これでコード弾きが試せますね!

(撥で三本同時に弾くのは難しいかもしれないので、爪弾いてみてください。


 実際に試してみた方、感想お願いいたしますm(_ _)m


2007年7月26日木曜日

【三線ism】 左大文字流 入門⑦ 三味線でコード弾き ~カポをつかう~









 さてみなさんこんにちは

 前回まで沖縄三線での、コード弾きについて概略を説明しました。

 沖縄三線を弾いている人は、「左大文字流」の基本的な考え方をわかってもらえたと思います。

 では、ふつうの長唄三味線や、地唄三味線、津軽三味線を弾いている人は、どうすればコード弾きができるのでしょうか?

 そのためには、前にも説明しましたが、弦長を630㎜前後にしてやる必要がありますね。


 そこで、ギタリストにはおなじみの、カポタスト(カポ)の登場です!!!

 とりあえず、弦長を630㎜にするために、ふつうの三味線にカポをはめてやりましょう!!


 このカポ、ギター用のものも流用できますが、そこらへんになければ、「乾電池」でも「つまようじ」でも、「割り箸の切れ端」でもかまいません。輪ゴムやヒモで「弦がきっちり押さえられる」ようにしばってやればよいわけです。

 630ミリの弦長にするには、下駒から計って630ミリのところで、カポをしてやってください。(厳密に630㎜でなくても、おおまかでもかまいません)

 カポをはめると、多少調弦が狂いますから、あらためてカポをした状態でチューニングしてくださいね。もちろん本調子でかまいません。

 それでは今日はここまで、まずはカポか、そのかわりになるものを探してみてください!

2007年7月25日水曜日

【三線ism】 左大文字流 入門⑥ ちょっとだけ応用 三線・三味線コード弾き





 さてみなさんこんにちは

 前回の入門⑤では、基本コードの「C・F・G」について紹介しました。しかし、ちょっと知識のある方は、「基本コードはC・F・G7だよ~」とさらなるつっこみを入れてくれることでしょう。

 そこで、ちょっと難しいG7について今日は説明しましょう。

 コードに7とかがつくと、三和音から四和音になります。ということは、三味線は3本しか弦がありませんから物理的に4つの音は出せません。

 そこで、音をひとつカットする、という大胆な演奏をする必要があるわけですが、7がつくコードは、まだわかりやすい構造になっています。


 まず、Cコードは「C・E・G」です。そして、C7になると「C・E・G・A#」の4つになるわけです。

 ということは、三本の弦でC7を演奏しようと思ったら、まず基音である「C」は必要ですね。そして、C7の音を決定付けているのが「A#」ですからこれは外せません。残りの二つは、あってもなくてもとりあえずCかC7には聞こえてくれるわけですから、どちらかを鳴らせばよいわけです。


 というわけで、冒頭に出しておいた図は、「G7」の押さえ方です。(入門編⑤補足を読まれた方へ→CFC調弦における「C7」です。)

 ●は絶対に押さえなくてはいけない勘所で、■はどちらかひとつを選択して押さえる所です。

 実際には、演奏する曲に応じて、どちらを押さえるか調整しながら演奏することになります。


 三味線・三線でのコード弾きは、こういう工夫と奥深さがあるのです。

2007年7月24日火曜日

【三線ism】 左大文字流 入門⑤ 補足



 前回の補足です。

 きちんと理論を学びたい方はよく読んでくださいね!

 まず、前回便宜的に、三つのコードを紹介してそれぞれ C・G・Fと書きましたが、厳密には、違います。

 ギターやウクレレは、調弦の際、それぞれの弦をどの音にチューニングするかが決まっていますが、(これをいちおう「絶対チューニング」と呼ぶとします)三味線や三線は歌い手の音程に合わせて基本となる音をずらしてゆきます。その上で、決まった音程の調弦を施してゆくので(これを「相対チューニング」と呼びましょう)、ギターのように「これがCコード」というものは簡単には決められないのです。


 ですから、わたしが前回紹介したC・G・Fは一弦の基音を「G」にしたときの場合であって、基音が違えば、当然コード名も変わるわけです。


 さて、三線・三味線で基音がGというチューニングは、かなり変わったチューニングですよね。ふつうは長唄でも沖縄三線でも、「C」を基音に取る場合がほとんどではないでしょうか。

 実は、私も手持ちの三味線の大半が「C」を基音に「CFC」の本調子で調弦しています。

 すると、前回の押さえ方では、コードは実はそれぞれ「F C A#」だったということになるわけです。


 さて、ちょっと頭のいい方なら

「じゃあ、あんなややこしいことをしなくても、CFC本調子の場合での「C・G・F」のコードを書けばいいじゃないか」と思うかもしれません。

 しかし、このあたりから「左大文字流」の神髄に近くなってくるのですが、基音CでのC・G・Fコードを勉強するより、はるかにF・C・A#の先の3つのほうが使い勝手がいいのです。

 それは、沖縄民謡の勘所が、前回紹介した図でもわかるとおり、ほとんどあの範囲(棹の上のほう四分の1くらい)に収まっていることと関係があります。

 F・C・A#を中心に演奏すると、ものすごく旧来の三線音楽と親和性がよいことから、わたしはC・G・FをF・C・A#に移調して捉えているのです。(逆に、正しいC・G・Fを押さえると、三味線の棹の上のほうから下のほうまで、ダイナミックに大きく移動させなくてはならないのです)

 なぜ、そうなるのかは、いろんな曲を演奏していくとわかるのですが、この段階ではとりあえず、

「F・C・A#」

の押さえ方を、ギターやウクレレでの

「C・G・F」

の基本コードのように覚えておくとよいでしょう。


【三線ism】 左大文字流 入門⑤ 三線をコードで弾いてみよう!!!




さてみなさんこんにちは

 これまで、三線(三味線)コード弾きの基礎を押さえてきましたが、今日はいよいよ


 「コードで三線を弾いてみよう!!」

 
 という回です。この回を心待ちにしていた方ももしかしたらいるかもしれません。いないかもしれません(^^;

 まずは、画像をごらんください。

 一番上に、いわゆる沖縄三線の工工四ポジションが掲載されています。

 そして、次から3つ、ギターやウクレレで言うところの

 「3コード」(C G F)

 の押さえ方を載せています。


 みなさんは画面をみながら、自分の三線を持ち出して、このとおり押さえてみてください。

 もちろんチューニングは本調子でかまいません。



 <C> 合は開放で、中は人差し指 七は薬指が押さえやすいです。

 <G> 合は開放で、上は人差し指 六は薬指か小指が押さえやすいです。

 <F> 難関です(笑) 乙は三本ともセーハします。七と尺は薬指で同時に押さえます。


 いかがですか?これが「左大文字流」の三味線奏法です!

 実際にやってみると

「おおお!これ、ギターじゃん!」とか「うわお!これウクレレじゃん!」

とか驚きの声を思わず上げてしまいませんか?

 びっくりしたあなたは、もう左大文字流のとりこです(^^


 ※注 今回は便宜的にコードを書いていますが、厳密には、三味線とコードの関係はもうすこし複雑です。その点は別に補足しておきますので、理論をきちんと学びたい方は次回をお楽しみに!!

2007年7月23日月曜日

【三線ism】 奥が深いよ 三線コード弾き





 さてみなさんこんにちは

 休日は、前々からやりたかった「左大文字流(三味線コード弾き)」の理論確立のために、コード表とにらめっこしておりました(^^;

 もともと三本しかない三味線ですから、どうがんばっても、コードは基本の3和音コードしか出せません。そこを、1音削ったり(時には指使いの関係で2音削ったり)しながら、コードを作成してゆくのですが、だいたい三味線のコードなんかどこにもないから、ひとつひとつ手作りです。

 これがなかなかめんどくさい作業で、同じコードでもいろんな押さえ方が可能なので、試行錯誤の連続です。うーん、頭が痛い。


 じゃあ、いままでどうやってコード弾きをしていたのか?と疑問に思われるかもしれませんが、

「弾きたい曲に応じてある程度の数のコードは体が覚えてしまっている」

のです。ですから、わたしの場合は、ギターを握るとギターのコードを左手が勝手に押さえ、三線を握ると三味線のコードを左手が勝手に押さえてくれます。便利なものです。

 そういうわけで、ふだんのコード弾きは別に困らないのですが、やはり、理論化するとなると、ある程度きちんとしたかたちにまとめてみたいのです。

 で、ふつうのメジャーコード・マイナーコード・セブン・マイナーセブンの4つのコードパターンをいま考えているところです。セブンやマイン-セブンですでに4音使いますから、1つはカットですね。
 これ以上の複雑なコードを考えても、カットする音が増えるだけですから、あまり意味ないかなあ、と思って、このパターンでまとめてみたいと思います。

2007年7月21日土曜日

【三線ism】  ポップスとしての三味線音楽 ~うめ吉さんに学ぶ~



 さてみなさんこんにちは

 つい最近になって、メディアでもずいぶんと取り上げられるようになった三味線弾きの方に

「うめ吉」

さん、という方がおられます。

 うめ吉さんのHP
 http://www.satoh-k.co.jp/ume/

 この方はふつうのOLから国立劇場の研修生を経て、いろんな古典ジャンルの三味線や周辺のお勉強をされた上で

「俗曲」(端唄とか小唄など)

を軸にして活動されている方です。

(関係ないけど、大学卒業して『国立劇場職員』の採用試験を受けた思い出があります。もちろん落ちましたけど、数名の枠に300にんくらい受けてたのではないだろうか・・・)

 俗曲というのは、江戸後期から明治・大正へと続く、むかしむかしの「はやり歌」つまり、ポップス歌謡曲ということになります。このジャンルは、いわば「古典」でもなく「現代音楽」でもない、失われた・宙に浮いた時代の楽曲ですから、ここに焦点を当てる、というのは面白い試みかもしれません。

 テレビでも、よく拝見するようになりましたが、勉強になりますね。わたしが、きちんとしたある程度知識をもっているのは

①自分でやってた「地唄」
②大学で研究してた歌舞伎・文楽に関わる「長唄や浄瑠璃」

くらいですから、せいぜい元禄文化前後までです。おなじ浄瑠璃でも、新内とか常磐津になると、ほとんど聴いたこともありませんし、ましてやうめ吉さんのジャンルの「江戸はやり歌」などは、いつも「へー・ほー・ふうん」の連続です。

 話は一見飛びますが、沖縄民謡でも同じようなことがいえますね。沖縄民謡の世界は

わたしのある程度おおざっぱな理解ですが、

①古典
②いわゆる伝統的な沖縄民謡
③後世になって創作された沖縄民謡(「安里屋ユンタ」など)
④沖縄流行歌(「十九の春」あたりのジャンルかな?)
⑤沖縄ポップス(第一世代)(「ハイサイおじさん」あたり以降?」)
⑥外来沖縄歌(ライク-ダーやTHE BOOMの「島歌」前後から)
⑦沖縄ポップス(第二世代)(ビギンなど以降)

といった風に分類できると思います。そして、これらを一括して普通私たちは「沖縄民謡の世界観」で語ったり歌ったりしているわけですから、興味深いです。

 つまり、本来の民謡と、歌謡曲とポップスが入り混じりながら、「沖縄民謡」を形作っているこの世界観は、おそらく江戸後期から明治初期の「長唄~端唄・小唄」の一連のつながりに似ているような気がするわけです。
 わたしたちが「沖縄民謡」と大きなくくりで楽しんでいるように、江戸のひとたちは、多数のジャンルの音楽を同時にリンクさせながら理解し、楽しんでいたのだろうと。

 そのあたりのまろやかなつながりを学ぶのに、「うめ吉」さんのようなアーチストはとてもすばらしい活動をなさっていると思いますね。


2007年7月20日金曜日

【三線ism】 昔の人はえらいなあ! 三線と三味線の違い~音楽性からの分析~






 さてみなさんこんにちは

 本格的なシャミレレが完成して試しに弾いている時に気付いたことですが、沖縄三線のデザインを踏襲したシャミレレでは、あるコードが弾きづらいことがある、ということをちょっとだけ書きました。

 それは、沖縄三線の乳袋が長く(大きく)左人差し指で特定コードをセーハするときに力をかけづらい、という問題点なのですが、今回ふつうの長唄三味線を分解したりしているうちに、

「なるほど、三味線の進化はすごいなあ、形状の違いには意味があるんだなあ」

と実感することがありましたのでお知らせしたいと思います。

 図でも描きましたが、沖縄三線にくらべて、長唄(ほかのもですが)三味線の乳袋は半分ほどしかありません。これはデザインだけの問題ではなくて、きちんと演奏上の意味があると思われます。

 沖縄三線では開放弦である「工」から、音階的に次の音は「五」なのですが、ここは1音上がっているのです。しかし、本土の三味線では、和音階的に、開放弦の次の音は、半音上がっているのです。

 地唄の譜でいえば、開放弦が「1」で、次の音は半音上がった「2」ですね。

 このポジションを人差し指で押さえるのですが、沖縄三線では1音幅がありますから、細い棹をそのまま握って押さえることができます。しかし、半音だと、乳袋に当たって、握り径が大きくなるのです!

 そこで、本土の三味線は、乳袋を半分のサイズにして、半音上がって押さえるときも、棹をそのまま握れるように改変してある、というわけなのです。

 なるほどなあ、昔の人はちゃんと考えて形状を工夫していたのですね。「三線も三味線も似たようなもんじゃん!」とも思いますが、しっかり、それぞれの地域の音楽性に合わせて変化していますね!

 ちなみに、シャミレレでは、ポジション間がせまいので、乳袋も沖縄三線のサイズでは長すぎます。このあたりは、自作では本州の三味線と同じにしたほうがよいですね。


2007年7月18日水曜日

【三線ism】  溶ける接着剤? 膠の不思議


 さてみなさんこんにちは

 先日より、「三昧線」「三味線三昧」の制作と平行して、古い細棹三味線の改造にいそしんでいる左大文字です。

 「三昧線」のほうは、serastarさまから新たな難問をいただきました!m(_ _)m

 ズバリ、「新幹線の中でも弾ける三線」ですか~。まあ、なんとかしましょう!(笑)勝算ありです!

 さて、その「電車内でも弾ける三線」名付けて


 「三幹線」


をどうやってつくるかは、次に回すとして、

 今回古い三味線をいじっている中で、不思議な現象に出くわしたので書いておきます。

三味線やバイオリンというのは基本的に膠(にかわ)で接着されているのですが(ちなみに、皮の部分はもち米でつくった糊で貼り付けます)どうもそれが溶けているのがあるのです。

溶ける、と書くと専門家の方なら「そりゃ膠は溶けるわな。もともと膠で接着するのは、ふだんは乾いて固まっているけれど、蒸気をあてたり、あたためると膠が溶けて修理できるというわけだから」とおっしゃるでしょうが、どうもちょっと違うのです。

 そんな状態になっているのは、今回ヤフオクで落した一棹の三味線なのですが、とにかく膠がとけてドロドロになっているのです。(接着箇所すべてドロドロ)

 はじめは何の気なしに、その上から木工ボンドで接着したのですが、なんと乾燥しても「木工ボンドが効かない」状態に!!!

 どうもこれはおかしいぞ、とその膠(だったらしい付着物)を結局サンダーで全部削り落すはめになりました。

 不思議なところは以下の点です。

① にかわは、ふつうはカチンコチンに固まっているが、温度と湿気により、溶ける。
② その「謎のにかわ」はシールの糊みたいにニチャニチャになっていて硬くない。
③ 木工ボンドと混じると、ボンドが乾燥してもすぐにはがれてしまう(接着力を奪う)
④ 乾燥した木工ボンドを見ると、『謎のにかわ』と反応してゲル状になっている。

 いったいどういう現象なのでしょうね。これは。もともと膠は正式に言えば「ゼラチン」ですから、なにかの加減で水分が多くなって反応してしまい、「にかわゼリー」になってたのでしょうか??



【三線ism】 新幹線でも三味線(三線)が弾ける?! 『三幹線』プロジェクト





 さてみなさんこんにちは

 前回、問題を頂きました「新幹線でも三線が弾けるか」という課題についてですが、こんな感じではいかがでしょうか?

 名付けて「三幹線」ですが、実はもともとこういう楽器のアイデアは、左大文字流の初期にありました。

 大学時代にエレキギター(の構造に)夢中になった関係で、

「ソリッド楽器の構造」

「エレクトリックピックアップについて」
は、そこそこ理解しているつもりです。

 なにを隠そうこの左大文字は、三味線という超アナログな楽器を扱っているわりには、電子回路にも造詣が深く、調弦用にC音を発音する電脳音叉を自作したりしていたのです。

(ふつうのギター音叉はA=440HZの音を出しますが、私の電脳音叉はC音を出します。電子音叉なら、水晶振動子などから発振させて音を出すのですが、『電脳』ですからなんと、マイクロコンピュータが超速でスピーカーのスイッチをオンオフさせて正確に発音します)


 そこで、当時のノートに書いていたのがこの「STICKER」(←勝手に名付けた)という三絃楽器です。

 とにかく完全ソリッドなので、反響部分がありません。(というより、棒1本)

 それでいて、ピエゾ(圧電)系のピックアップを内蔵し、パンチのある音を叩き出します。

 ヘッドホンアンプを仲介すれば、電車内でも迷惑をかけずに演奏できる三線ができあがります。

 もともとは1本ものでしたが、この度開発中の「三昧線」同様、折りたたみ機能をつければ、全長も小さく出来ます。まさにモバイル!!

 こんなのでも、いいですかね??

2007年7月16日月曜日

【三線ism】  久しぶりに三味線ざんまい



 さてみなさんこんにちは

 日曜日は久しぶりに、長唄三味線の整理をしておりました。うちにはすでに皮が破れたいろんな(普通の)三味線が十棹ちかくストックしてあるのですが、ヤフオクでまた数棹買ったので、整理です。

 京都時代に終い天神の露天で買った三味線やら、オークションで買ったものやら、もう何がなんだかわからないほど三味線が溢れているのですが、私の場合は高い三味線は持っていません。

 それでも紅木で象牙糸巻きのものも数本あるし、たぶん本来はそこそこの値がしただろう、と思われるものも少なくありません。ただし、実際に買ったときはもう数千円ですから安いものです。

 それで、紅木や紫檀の三味線が簡単に手に入るのですから、ものすごい時代です。(もちろん全部皮は破れていますよ)

 さて、そうして買ったものの中には値段相応のものもあります。花梨の三味線も二本くらいあるのですが、そこそこ丁寧に作ってあるので、それなりに愛着があるし・・・。眺めていると、ぜんぶ個性があってよいですね。

 で、そこは心を鬼にしてやろうとしているプロジェクトがあります。
 それは題して

 「左大文字流 三味線ビフォーアフター」

 まずは実験からスタートですが、とりあえず、ストックしてある三味線を「もうこれは材料だ!」と気合を入れてノコ入れします。中には明治大正の品もあるので、状態を見ながら手を加えて大改造です。

 そうして、最終的には

 ① 細棹三味線なんだけど、沖縄三線サイズに改造された「長唄(細棹)三線」

 ② 細棹三味線なんだけど、めっちゃ短く改造された「長唄(細棹)シャミレレ」

を作る予定です。

 気になるところは山ほどあります。

 ・・・紅木とか、ほとんど金属音がしてるけど、こんな堅い木まともに切れるのか?
 ・・・やっぱりさわり山はなくしたほうがいいかな(このあたり、コード弾きしか考えてない)
 ・・・胴、そのまま使ったらちょっとでかいよな。(とくにシャミレレ)

 さて、どうなることやら。

2007年7月14日土曜日

【三線ism】 あぶり餅の作り方 ~なんでも自分で作る悪い癖~



 さてみなさんこんにちは

 京都、今宮神社前の「あぶり餅」について紹介しましたが、そういえば、我が家はかなりの「あぶり餅」マニアで、

 「あぶり餅」を自宅で再現!

という無謀な挑戦をしたことがあります。もちろん、本家本元の「かざりや」さん「いち和」さん(二軒あるのです)にレシピを聞いたわけではありません。

 何度も通っているうちに、だいたい「こんな感じで味を再現できるのでは?」という境地にたどり着いたオリジナル復元です。

<左大文字流 レシピ>

○材料 生餅(スーパーでも売っている丸餅で乾燥していないやつ)
    白みそ
    きな粉
    砂糖
    みりん
    醤油
    竹串

①生餅を小さく親指大にちぎって、きな粉と砂糖をまぜたものをまぶし、竹串に刺す。
 本物のあぶり餅は先が二つに割れた竹をつかってからめてあるが、ここでは鮎を竹串に刺すように、先に固定します。
 この段階では、小さなきな粉餅を竹串にさした状態になります。

②そのまま、テーブルコンロ(ポータブルコンロ)の上に網をおいて焼くか、七輪に炭火を起こしてあぶる。
 本物は当然炭火ですが、コンロでもそこそこいけます。

③白みそをみりん(みりん風でもよい)でといた「タレ」をつくり、醤油を隠し味程度に入れて味を調える。
 
④かるく焦げ目があるかないか、くらいにあぶった「あぶり餅」にタレをかけてできあがり。



 これを家庭でもやるし、出張で親族や友達の家でも作りますが、「うん、あぶり餅の味がする」と好評です(笑)

 まあ、ほんものも江戸時代からの味ですから、たいてい使ってる材料はそんなもんでしょう。調合の度合いは多少違うかもしれませんが。

 あ、コレだけは守ってください。

「使うのは絶対に白みそ!!!」

 そこらへんにあるあわせみそだと「めっちゃ田舎臭い味」になります。(おいしいけどね)

「京都どすえ~」という気分にひたるなら、絶対白みそは外せません。
 


【三線ism】  三味線楽器の開発などなど






 さてみなさんこんにちは

 三味線に出会ってもう十数年、どんどん異端の方向に突き進んでいる左大文字です。たぶん、もう普通に三味線弾いても、平均以下くらいへたくそになっているのでは?と不安でいっぱいの今日このごろですが、みなさんはいかがお過ごしでしょうか。

 第一、細棹で言えば、「もうここしばらく撥を持っていない!」

 「おまえなんか三味線弾きじゃない!」とその方面の方には言われそうですね。

 次に、三線で言えば、「もうここしばらく琉球民謡なんて弾いてない!」

 「おまえなんか沖縄人じゃない!」と言われそうですね。まあ、もともと沖縄人ではないのですが。


 ではここ数年何をやっていたかというと。

 「三線とバイオリンでセッション」(わたしは三線でアルペジオ)
 とか
 「板張り三味線の作り方講座」
 とか
 「新しい三味線の開発」
 とか、そんなことばかりやっていました。

 わたしのノートには、そのつど思いついた三味線楽器のイラストとか設計図とかがずらーっと並んでいます。そうまるで、ダヴィンチの素描のような「三味線・三線の図」たちがいっぱい(笑)

 これらが次々に形になるわけですが、その第一弾が「シャミレレ」だったわけですね。

 そういえば、昔は「三味線がもっと身近になる名前とは?」みたいなことも考えていました(^^;

「三味線、って言うからダサいとかふるいと思われるんじゃん!もうちょっと今っぽい名前にしたらええやん」
と。

 そこで考えついたのが


「TRIAR」


という名前。TRIは3ですね。モノ・ジ・トリのTRI。トライアングルのTRIです。ARはギターから奪った後ろです。
「GUITAR」ですからARをとってくっつけました。

「三本弦のジャパニーズギター」という意味で

「Triar(トライアー・トライア)」です(笑)

「TRY(挑戦)+er(~するもの)」と語感が似ているので気に入っています。トライヤーでもいいですね。

 したがって、初期に作った手作り三線には「TRIAR since 1992」というロゴが入っています。最初に作り始めたのは1992年だったのですねえ。

 ここまでくると愛好家を通り越して、完全に「三味線マニア」ですね。あぶないあぶない。



2007年7月12日木曜日

【三線ism】 沖縄の思い出



さてみなさんこんにちは

 9月に友人が結婚することになり、沖縄のホテルでの挙式になりました。そこで、私と妻も一緒に沖縄へ遊びがてらついてゆくことになり・・・・。

 思い起こせば、高校3年生の卒業前に、弟と二人で沖縄に行ったのが最初でした。もちろん私は「三線を買いに!」、弟はなぜか「ギターを買いに!」(アメリカ経由で入ってくる珍しいエレキギターがほしかったらしい・・・。たしかに、あのとき買ったギターが今でもいちばん音がよかった)

 さて、今のようにネットでもすぐに三線が買える様な時代ではなかったため、「さて、三線を買うにしてもどこで売ってるんだろう」という状況でした。

 たまたま、あるFM雑誌で沖縄音楽の特集をしていて(まだ、知名定男さんやネーネ-ズ、照屋林助さんあたりが取り上げられていて、ザ・ブームの「島唄」前夜でしたね)その記事を頼りに楽器屋を探したものです。

 おまけに、地元の図書館にあった古い百科事典などから、三線の記事を探したりしたものですから、「伝統」「匠」の王道みたいなところに足を踏み入れてしまったのです。

 後から知ったのですが、三線づくりでは又吉真栄さんというすばらしい職人さんがいて、もうお亡くなりになられているのですが、わたしはその時、ふらっと一観光客ながら、その息子さんの三線屋へ行っているのです。

 ま~ったく何もしらないまま、最初に三線を買ったのは那覇の新栄堂さんで、その後二度目に沖縄に行ったときには、「他の三線屋も覗いてみよう」とこれまた那覇の「またよし」さんに行ったのですが、どちらも

「又吉真栄さん」

の息子さんなのですね(しらんかった^^;)

 以降、この店でしか三線買ってません。


2007年7月9日月曜日

【三線ism】 左大文字参り?! プチ京都・奈良旅行でゴー






さてみなさんこんにちは

 昨日は休みだったので、妻と妹を連れてふらっと古都の旅をしてきました。あまり、奈良は(遠いので)行かないのですが、急に行きたくなって修学旅行のお決まりのコース(東大寺・奈良公園)をめぐってきました。

 その後、古巣の京都へ上がって、今宮神社のあぶり餅を食べて帰るコースでした。

 北大路通りから、左大文字山のふもとを通ってきぬかけの路を抜けて帰りました。うーん、左大文字流の聖地ですね(笑)

 アパートの片隅で、騒音を出さないように、ほとんど小刀と彫刻刀だけで三味線を作っていたあの頃がなつかしい!
 今なら、荒削りは「ジグソー」でガーッ! 整形は「グラインダー」でガーッ! 研磨はサンダーで「シャー!」ですわ。

 さあて、シャミレレもあらかた目処がついてきたし、次の作品を考えようかなっ。
 

2007年7月7日土曜日

【三線ism】 シャミレレ デモできました~




さてみなさんこんにちは

 シャミレレの音、出していますので、どうぞご覧くださいませm(_ _ )m






 http://jp.youtube.com/watch?v=TYxui5N_Hmw

 今回からyoutubeです(笑)

 ヤフーのビデオキャストとどっちが性能がいいのだろうか・・・。


 さて、演奏についてですが、なにしろ出来たばっかりの楽器を弾いていますので、いまいちポジションがうまく押さえられず、けっこう音程ずれていますが、気になさらないでくださいませ。

 実際に弾いてみると、改良点が見えてきますね。次の作品は・・・・の部分を直さないと!!!
(きっと弾いた人にしかわからない)


【三線ism】 左大文字流 入門④ シャミレレ 映像解説~



さてみなさんこんにちは

 前回は、シャミレレ完成記念、ということで実際の演奏の様子を映像にて提供しました。

 まず、この「新製品」であるシャミレレを弾いたのが昨日の夜はじめてなものですから、なかなか思うように演奏できず、映像ではちょっと音程を外している部分もあります。見苦しくてごめんなさいね。


 ☆デモはこちら
 http://jp.youtube.com/watch?v=TYxui5N_Hmw


 しかし、「三味線のコード弾き」ってこんな感じなんだ!ということは、十分に伝わったかな、と思います。

 さて、解説をしてゆきましょう。

 弦長430㎜のシャミレレですから、勘所(ポジション)はかなりシビアです。数ミリ押さえ損ねると、もう音程が外れます(映像でもわかりますね(^^;)

 ウクレレだとフレットがあるので、どこを押さえても正確に音を出してくれますが、三味線はフレットレスですから違います。指で3本の弦を正確に押さえる(それも指の先でなく、指の腹を使う場合もある)のはちょっと慣れるまでは難しいかもしれませんね。

 でも、あれをふつうの沖縄三線でやると、ポジション間がだいぶん広くなるので、もう少し楽です。特に、映像でもやってますが、「セーハ」しやすく、ギターとほぼ同じ感覚で演奏できるのではないでしょうか。

 では映像解説です。

① 最初に開放弦を鳴らしています。種もしかけもない本調子だとわかるはずです。

② 次に軽くコードを鳴らしています。メジャー数種、マイナー数種と基本的なコードを適当に並べています。時折7thが入っていますが、これは3本しか弦がないので、基本のコードから1音抜いて7thを載せる形を採っています。

③ 中盤には大学時代夢中になって研究したクラプトンのtears in heavenのシャミレレ「アンプラグド」(笑)版を演奏しています。映像ではさらっと流しましたが、一曲三味線で十分弾けますね。
単音部分とコード部分のマッチした、いい教材です。
 クラプトンの「アンプラグド」といえば、CDのオープニング曲「signe」も左大文字流に移植ずみです。いずれ公開しますね。

④ 単音とコードを随時入れながら軽くジャミング。ほぼ即興です。

⑤ コードが確定するとあとはカッティングの技法だけですから、ギターと同じですね。ギター風にカッティングを入れてみました。


 まとめですが、シャミレレでの左大文字流は実は「ちょっと高度」です。音程がシビアなだけに、わたしもかなり戸惑いました。
 簡易版のシャミレレで弾いたほうがはるかに楽です!

 理由は

 ①簡易版シャミレレは棹の幅を24ミリ最初から最後まで確保しているが、本格シャミレレは糸巻き側が20㎜、胴付近で35ミリ以上と幅が変わってくるので、ローコードは狭い幅のあいだで押さえなくてはならない。

 ②簡易版シャミレレは「乳袋」がなく、ローコードが押さえやすいが、本格シャミレレは三線のデザインをそのまま踏襲したので、「乳袋」が大きく、ローコードが押さえにくい。

・・・・以上、実際にやってみてわかったことです。

 ちなみに、普通の沖縄三線で演奏する場合は、①も②もあまり気にならないと思います。今度は、三線バージョンでの左大文字流デモを作っておきます。


2007年7月6日金曜日

【三線ism】 カタログNo.1 左大文字謹製 「シャミレレ」(ウクレレ三線・ウクレレ三味線)



「シャミレレ」(ウクレレ三線・ウクレレ三味線)

 弦長430㎜前後 松材・SPF材・ラワン等南洋材・ラミン材など使用

 全長600㎜前後 合成うるし鏡面仕上げ

 ☆参考価格 8000円(頒布を前提にした価格)

 (写真はオリジナル仕様。※上コマがなく、さわり防止パーツ装着)

 
 三味線・三線の「コード弾き」(左大文字流)専用に制作した極小タイプの楽器で、ベースは沖縄三線のスタイルを採っている。

 もちろん、単音でも演奏可能だが、コードで演奏すると「ウクレレ」に良く似た音色を奏でる。

 板張りのため沖縄三線に比べて、柔らかく軽やかな音色。余韻が長くまろやかだが、沖縄三線よりアタック感は弱い。音量はやや小さめ。

 スケール(弦長)はテナーウクレレと同じであるため、ソプラノウクレレよりは演奏の幅が広い。


 ☆もし購入希望の方がいらっしゃいましたら、

sanshin_ism34@yahoo.co.jp

  までご連絡くださいませ。
手作りですので、納期には2週間以上かかりますが・・・(^^;






このタイプは、現在製作終了





2007年7月5日木曜日

【三線ism】 「シャミレレ」完成! (ウクレレ三線・ウクレレ三味線)







 さてみなさんこんにちは

 長々とひっぱってきた「シャミレレ」が完成いたしました。

 本日工房で最終調整を終え、自宅へ持ち帰って弦を張ってみました。

 はい、こーんな感じです。

 肝心の音ですが

 ① まだ塗装が完全に乾ききっていないので、ちょっと抜けが悪いものの、十分「ウクレレ」の音がします!
  これから数日ほっておくと、どんどん音量が大きくなり、切れのいいサウンドに変わります。

 ② 三線と同じ弦だとCFCではちょっとテンションが弱い感じがします。1音~2音以内くらいでチューニングを上げるとよさそうです。

 ③ 三味線弦だと音量は小さくなりますが、なかなかセンスのいい音がします。このあたりは研究を重ねます。

 次回は、いよいよ、音を出しますよ~。

シャミレレ (ウクレレ三味線・ウクレレ三線)公開に向けて



 さてみなさんこんにちは

 いよいよシャミレレづくりも終盤に差し掛かりました。先日、工房へ運ぶ途中のシャミレレ(ウクレレ三味線)本体の写真を載せましたが、あの状態で、だいたい十数回うるしが重ね塗りされていました。

 で、あのあと、表面をなめらかに研磨して、エアブラシで合成ウルシの吹きつけ→研磨を繰り返しています。まあ、これくらいでいいだろう、という当たりをそろそろつけて、弦の組み付けなどを済ませたいと思っています。

 弦楽器における塗装、というのはものすごくシビアで、塗装一つでものすごく音が変わります。バイオリンなんかを作るのは、最後まで神経を使うそうですね。

 三味線を作る際、わたしが好きなのは、ラッカー系で軽く塗装して、表板に水分が吸い込まれないようにするくらいにしておくことなのですが、今回はけっこうウルシの塗膜が厚みを持っていますので、あまりよくないかもなあ、と予想しています。

 実際に音を出してみて、抜けが悪いようだったら、次に作るときは板厚を薄くしたり、材質を変えないといけませんね。

 (あんまりこだわるとチープ&ポップから離れていく気が・・・、だいたい音質にこだわる人はシャミレレなんか弾かない、って(--;)


 ちなみに、シャミレレほか、どのくらいの値段になるのか、ということですが、実際にかけた労力と人件費はもう○○万はいくでしょう。だって3カ月これ作るのにかかってますから(笑)

 しかし!チープでなくてはみんなに受け入れられないことを十分に考慮して、ポップでみんなに親しまれることを祈念すると、

 板張り三線・板張りシャミレレ(簡易版とこのブログで読んでいるやつ)でズバリ¥4000!
 今回のちょっと本格的なシャミレレ(塗装込み)でズバリ¥8000!

・・・くらいかなあ。
 ほしい人とかいるのだろうか?!

2007年7月3日火曜日

【三線ism】 弦楽器だけじゃなく ~ポケットサックスのご紹介~










さてみなさんこんにちは

 三線・三味線に限らず、かなり弦楽器マニアの左大文字です。これまでに、触ったことのある楽器、いや、持っててそれなりに弾ける楽器は以下のもの


 三味線 長唄三味線所有(本数不明たぶん5本くらい) 地唄三味線経験アリ

 三線  沖縄三線3棹所有  自作品は山のように転がってる。

 バイオリン スズキの初心者向け→売却 自作バイオリン2つ所有
 
 二胡  とりあえず持ってる。とりあえず弾ける。とりあえず、自作した。

 ギター レスポールとテレキャス→売却 今は嫁さんに買ってあげたミニギターのみ

 ウクレレ いくつかあったけど、どこへいったか不明。たぶん押入れ。


 楽器として大好きなのは三味線系ですが、面白いのはバイオリンなどの擦弦楽器でしょうか。弓や松脂とのバランスとかにものすごく奥深いものを感じます。


 ところで、わたしの生涯テーマである「チープ&ポップ」な楽器として、たまには「管楽器」も記事にしておきましょう。

 わたしは吹奏楽などの経験がまったくなく、逆にむかーしにヤマハに通っていたので、エレクトーンなどのキーボード系は弾けるのですが、唯一ハマった管楽器が「ポケットサックス」なのです。

 これもハワイ生まれの「チープ&ポップ」楽器なのですが、最近は大手の楽器屋にも並び始めたので、知っている人も多いかも。最初に日本に入ってきたときには、露天商からしか変えなかった怪しげテイスト満載の楽器です。

 これが味わいのある音がするんです!テナーサックスのリードを使うリード楽器なので、最初はちょっとこつがいるのですが、吹きはじめるとやみつきです。

 もちろん、自作もしてみました(笑)。通信販売で「竹」(特別なやつ)を入手してリード部分を削って穴をあけたりして(^^

 しかし、音階がなかなか安定せず、要修行ですね。自作に挑戦してみたい人は、作り方はすごく簡単なのでお教えいたします。





【三線ism】 ウクレレ三線 (ウクレレ三味線) 『シャミレレ』完全公開まであと数日!




 さてみなさんこんにちは

 既に簡易版の手作り三線シリーズはいくつか公開しておりますが、いよいよあと数日で

「ウクレレ三線(ウクレレ三味線)『シャミレレ』」

が完成いたします。

 開発に数ヶ月を要しているこの作品、まだまだ発展途上なのですが、いちおう完成間近ということで、今日の夕方にでも工房へ仕上げに向かうところをパチリ。

「なるほど、こういう楽器ね」というあたりはつかんでいただけるか、と思います。

 全長は五十数センチ、弦長は430ミリを想定(コマの位置で調整可能)、木、胴とも松系の材料を使って安価に収め、仕上げは合成うるし(重ね塗り)です。

 このあと、表面の研磨調整、弦の組み込みなどを経て、完成。

 その後、試奏をして、表板を変更するなどの仕様変更を予定しています。

 ちなみに、この楽器は私仕様のため、上コマがありません。本来なら上コマを埋めるミゾを彫って、コマを埋めこむのですが、私はフラットでそのまま糸が糸蔵へ入る構造にしています。

 楽器としては、上コマがあるほうがよいのですが、私は弦高をなるべく低くしたいので、この楽器に限りこの仕様で作ってみました。

(長唄などの三味線弾きの方はわかると思いますが、ふつうの三味線は上コマがごく薄い金属片になっています。沖縄三線は、けっこう高いコマがついています)


 さて、どんな音になることやら(^^