2007年6月14日木曜日

【三線ism】  三味線音楽の楽譜について



さてみなさんこんにちは

 徐々に左大文字流の演奏法に入っていく前に、三味線のあれこれについて書いておきます。

 まず、楽器を習うには先人の演奏を書きとめたもの=楽譜がかならず必要になってきますが、三味線音楽というのは、実はぜんぶ同じ楽器なのに、ジャンルによって楽譜が違う、という不思議なところがあります。

 長唄なら、長唄専用の楽譜

 民謡系なら「文化譜」

 地唄なら 縦型の楽譜

 沖縄民謡は工工四

 などなど。

 これってどうにかならんのかと思いつつ、それぞれの流派や伝統があってなかなか一筋縄ではいきません。

 私は、専門的には「宮城道雄」さんとこの地唄縦型譜面で習いましたから、勘所(ポジション)の押さえ方もそれに準拠してしまいます。

 それぞれ譜面には良いところや悪いところがあって、一長一短なのですが。

 譜面は、ポジションのつけ方と直結していますので、よけいに混乱を招きます。

 民謡のポジションと、地唄のポジションはズレていますから、おなじチューニングで仮に「3」というポジションを押さえても、それぞれ実際に鳴る音が違うわけです。

 で、左大文字流ではこのあたりをどういう風に考えるか。

 原理は簡単で、ギターのフレットとおなじように、棹について、半音ずつ音を区切ってゆきます。

 地唄のように「四」と「五」の間に、見かけ上存在しない「#」があるとか
 文化譜のように、「#」というポジションが存在するとか

 そういうのは遠慮したいところですね。

 なぜ三味線の勘所にはわけのわからない「#」とかが存在するのかは、西洋とは違って、日本独自の音階や沖縄音階などのため、「音階的に押さえない音」があるからです。

 押さえないところは、棹にも記載しない。という合理性がもともとはあったのでしょう。西洋の鍵盤でいうと黒鍵みたいなものですね。
 白鍵だけが、西洋音階の本来の正当なポジションだった、みたいなものですね。

 
 そこで、左大文字流では、譜面にする場合は、もうそのものズバリなギターのタブ譜そのものを流用しようと思っています。
 いちばん合理的でわかりやすいフレット構成が、よいのではないでしょうか。

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