2007年6月30日土曜日

三味線弾き ~コード弾きよもっと広まれ~



 さてみなさんこんにちは

 明日はせっかくの日曜日なのですが、趣味のほうでも「本業?!」の映像系セミナーに出没するため、大阪へ行かねばなりません。ソニーの新製品ビデオカメラをいじって参ります。

 映像は去年は年間十数本作っていて、そのうち入賞等で半分くらい評価されたのですが、今年は三味線に夢中で、まだ2、3本しか撮っていません。


 というわけで、三味線づくりはまた一時停止なのです。でも、嬉しいことに、合成ウルシの塗料をカシュ-からワシンに変えたら、これがとてもよい感じで、「いままで数ヶ月塗装に悩んでいたのはなんだったのだ!」というくらいの仰天をしています。

 これもそのうち完成品を披露しますので、ご期待おきください。きっと三線弾きのみなさまを満足させる作品ができるはずです。


 さて、ネットで三味線のコード弾きについて調べていたら、他にもやっている人がいるようですね。

「世界で私一人・・・」だと思っていましたが、今のところ「世界で3人くらい」になってます(笑)

これが「世界で十数億人が三味線をコードで弾ける」ようになるのが、夢です(^^

 で、どういった方々がコード弾き奏法をやっておられるかと言うと、

 有名どころでは

 「国本武春」さんですね。この方は浪曲の出の方なのですが、(本業は浪曲師です)、三味線をブルースと融合させたり、ロックにアレンジしたりしておられます。
 
 国本さんのホームページ 
 http://takeharudo.music.coocan.jp/index.htm

 国本さんは三味線のコード弾きの講習もやっておられるようなのですが、その演奏法は、私とは違うようです。

 国本武春 コード弾き講習会
 http://takeharudo.music.coocan.jp/news/main29.html

 このサイトの写真を見ると、楽譜に「0ゼロ」があるので、文化譜を使用していることがわかります。また、彼のチューニングは「B♭・F・B♭」の本調子らしいので、おそらくここでいう「コード」とは、

「三本の弦を、各ポジションごとに、同時にセーハして弾く」演奏法だろうと思います。
「B♭・F・B♭」と同じ音程のまま、スライドさせて押さえることで、音階を上げるものでしょう。

 左大文字流では、この演奏法はボトルネックを使って演奏するときに使いますが、基本的には内容が異なりますね。



 さて、もう一人、こんな方のブログで見つけました。
 http://blogs.yahoo.co.jp/batony0327/48442369.html

 ブログの記事の中で、津軽三味線のコード弾き「聖者の行進」を見た、というものですが、この演奏者の詳細はわかりません!

 誰か知っている、という人はぜひ教えてくださいm(_ _)m

 ただ、津軽三味線ということですから、左大文字流とおなじ演奏法ではないと思います。でも、共通点はあるかな?

 というのも、私がコード弾きをはじめた時に、最初にコードを組んだのは「二下がり」調弦だったのですが、津軽三味線は基本が「二下がり」なので、たしかにコードで弾けるのです。

 ニ下がりチューニングのよいところは、棹の長い普通の三味線でもコードができるところで、そのため、私も最初はこのチューニングでスタートしました。

 しかし、研究してゆくとわかるのですが、二下がりでは「限定されたコード」しか押さえられないのです。もちろん本調子チューニングの「左大文字流」でも、すべてのコードが押さえられるわけではありませんが、「ニ下がり」の場合より多くのコードを演奏できる利点があるのです。
(その代わり、普通の三味線の長さではきつくなります)

 聖者の行進は、メジャーコード中心で、基本となるコード数が少ないので、おそらく「二下がり」でもいけると思います。

 左大文字流で「聖者の行進」ももちろん弾けますよ~。





2007年6月29日金曜日

【三線ism】 手作り三味線の作り方 資料編











 さてみなさんこんにちは

 むかーし作った「手作り三味線制作法」のCD-ROMが出てきたので、そこから抜粋してお届けします。
自分で制作する方は、参考になさってください。

 ただし、今回掲載するのは一部で、全体は「ムービー」が入っていたり、練習曲がついていたりするので、そのうちきちんとまとめたいと思います。

 とりいそぎ、概略だけになりますが(^^;

 文字が見にくいところは、画像をクリックすると大きくなります。

2007年6月28日木曜日

【三線ism】 左大文字流 入門③ 技法あれこれ



 さてみなさんこんにちは

 左大文字流 三味線演奏法の入門編3回目は基本的な演奏技法の確認です。

 左大文字流ではいろんな楽器や流派の要素を盛り込んでいるので、ひとつの流派で勉強している人からみれば、違和感を感じるところがあるかもしれません。

<技法1 コード弾き>

 ① コードによるカッティング、バッキングなど
 ② コードを中心にしたアルペジオ → 単音への進行

 ・・・左大文字流の真骨頂はコード弾きですが、これはギターの奏法の流れをくんでいます。
 ですからギタリストの人は、ギターでできることを三味線でやっていると思えばとても簡単です。

 このあたりの技法は、デモ1・デモ2・「僕は歌いつづけてゆく~」で雰囲気をつかんでもらえると思います。

<技法2 単音弾き>

 ① クラシックギターのような自由なポジション移動
 ② 三味線式チョーキング、ハジキなどの技法の取り入れ

 ・・・沖縄三線の人は、基本的に左手の位置を変えずに、指づかいだけでポジションを押さえます。それに対して本土の三味線の人は、人差し指を広範囲にスライドさせて、単音でどこまでもおいかけてゆこうとします。
 左大文字の運指は、そのどちらとも違い、クラシックギターの演奏をしているように見えるはずです。もちろん、弦をゆらすビブラートや、チョーキング、三味線ならではのハジキ(沖縄の人はあまり使わないかも)など、使える技法はなんでも使うのが、左大文字流の面白いところです。

 このブログのコメントもそうですが、外部でも「映像を載せろ!」といろいろ要求されていますので、・・・頑張ります(笑)もうちょっとまっててくださいね。


2007年6月27日水曜日

【三線ism】 沖縄に魅せられて ~死を乗り越えて ~



さてみなさんこんにちは

 オリジナルソング「僕は歌い続けてゆく君に声が届くまで」はもう聴いていただきましたでしょうか?

 この作品は、わたしが作曲したのですが、詞がうまくつけられなくて弟に作詞してもらっております。

 この弟、沖縄の海(ダイビング)に魅せられて、それはもう人生が変わった!というくらいの沖縄好きなのですが、彼と相談しながら、この詞は制作してゆきました。

 もともと、「三線」を左大文字流で演奏したポップスを作ろう!という私の計画があって、

 ① バッキングは三線(三味線でもよい)で作り、単音の三線も重ねる。
 ② 沖縄音階をどこかに入れて作曲する。
 ③ 海の青 空の青をイメージした歌詞。
 ④ 題名は「僕は歌いつづけてゆく君に声がとどくまで」

 をポイントに制作してゆきました。

 ところが、全体の歌詞をまとめる段になって、どうもうまくまとまらない。そこで、沖縄に移住まで考えていた弟に相談すると、作詞を快諾してくれた、というわけです。

 もともと、沖縄に二人で行ったのは、わたしが高3、弟が中3の卒業旅行でした。それから、何度か別々に沖縄に行っていたのですが、私は三味線研究、彼はダイビングに夢中になってゆきました。

 その後、それぞれ別々に暮らすようになっていました。ところが弟はある時期、いろんなトラブルが重なって、ずいぶんと心を痛めてしまい、私は遠方にいて知らなかったのですが自殺未遂のような状況になっていました。

 その彼が、生きる希望、生きるとはどういうことか、を取り戻すきっかけになったのが、沖縄の海だったと言います。

 彼にとって、沖縄の海は「自分」を取り戻させてくれた感謝の対象であり、「生きる」ことそのものが詰まった場所でもあるのです。

 

 作詞者の彼がこだわったポイントがひとつあります。

それは「澄みきった海の青 きらめいた空の青」という部分です。

最初、私が書いた詞では「澄みきった空の青 きらめいた海の青」だったのですが、ここは
「それは違う!」
と直されてしまったのです。

 「兄貴の歌詞では、海に触れていない。それは遠くから沖縄の海を眺めているだけや。ただの観光客の目線やったら、海は澄んでいて、夏の空はきらめいているだろうけど、そうやないんや」

 「海に実際に入ると、海の中は、外の世界と全く同じように見えるくらい透明度が高い。それが沖縄の海が特別なところや、そしてな・・・。その海の中から上を見上げると、それはもう美しく、『空』がきらめいてるんやで!!」

 というわけで、その光景を彼は歌詞にこめた、というわけです。



2007年6月25日月曜日

【三線ism】 オーレ! 左大文字流 三線に合うパーカッション?!





さてみなさんこんにちは

 最近、郊外型の超巨大ジャスコなどが大流行ですね。ダイヤモンドシティとか、イオンショッピングセンターとか、ららぽーととか・・・。そういう大型店には、抱き合わせのように「島村楽器」が入っているのですが、大きな楽器屋さんにいると、買いもしない楽器をついつい眺めてしまいます。

 だいたい、エレキギターを眺めて、アコギを覘いて、ウクレレ見て、三味線見て、ちょっとだけサックスのコーナーの角を曲がって、カタログをいくつかパチって帰るのですが、先日わたしの心を釘付けにした楽器がありました。

 その名は「ボンゴカホン」

 ボンゴのように二つの打面を持つ板張り楽器で、革張りではなく板張りなところが構造的には「カホン」なので、「ボンゴカホン」です。

 ふつうのボンゴのデザインのものは他社からも出ているのですが、マイネル社のこれは、デザインが秀逸!早速、帰ってネットで購入しました。(6千円弱から市販されています)

 実際の音は、ちょっと革張りにくらべて音が響きません。使用されている木材が良すぎるから、打面が堅いのが逆に悪いのかもしれません。

 もっと安いベニヤをうまく張って、塗装皮膜を堅くすればよりクリヤで好感触な音が得られると思います。

 しかし、デザインといい、カホンでもありボンゴでもあるラテンな音感はなかなかgood!
 
 左大文字流のパーカッションにはもってこいではないでしょうか?!






2007年6月24日日曜日

【三線ism】 オリジナル曲 完成です



さてみなさんこんにちは

 昨晩まで必死こいて作っていたオリジナル曲が完成いたしました。

 家族総出でレコーディングしたりしており、年甲斐もなく張り切ってしまいました(笑)







 ボーカル → 妹
 三線 → 私
 三線 → 嫁
 作詞 → 弟(補作 私)
 作曲 → 私

 というバンド?構成で制作。

 完成した曲はいずれ掲載するとして、今日は歌詞だけ載せます。


『僕は歌いつづけてゆく君に声がとどくまで』

 汚れてたプリズムと ひび割れた砂時計
 枯れていた僕の心 泣いていた君の横顔
 
 波に揺れる夕日は 君の笑顔のようで
 両手広げてみても 測れはしないけど

 澄みきった海の青 きらめいた空の青
 君にいま会いたくて 強くだきしめたくて

 僕は歌いつづけてゆく 君に声が想いがとどくまで
 僕は歌いつづけてゆく 君の笑顔見えるまで

 
 哀しげな珊瑚礁 吹き寄せた潮風に
 思い出は切なくて 泣いていた僕の微笑み

 波に映る朝日は 君の笑顔のようで
 海の波間に揺れた あの日の君になる

 澄みきった海の青 きらめいた空の青
 君にいま伝えたくて 愛を叫びだすよ

 僕は歌いつづけてゆく 君に声が想いがとどくまで
 僕は歌いつづけてゆく 君の笑顔見えるまで

 僕は歌いつづけてゆく 君に愛が想いがとどくまで
 僕は歌いつづけてゆく 君に声がとどくまで





2007年6月23日土曜日

三線コード弾き 左大文字流に興味のある方は



さてみなさんこんにちは

 現在多面的に進行中の「左大文字流 三味線演奏法」の確立計画ですが、もっともっとひろく知ってもらうために、画策しています。

 実際に動いているのは

 ① 半ばシャレなのですが、バンドコンテストに応募してみよう(笑)という企画

  左大文字流の三味線奏法でオリジナルソングをつくり、コンテストに挑んでみる、という無謀な企画です。わたくしもういい歳なので(30代)、メジャーデビューとかそんなだいそれたことは考えていませんが、いろんな若いミュージシャンの方に「そんな発想、アリなんだ!」と思っていただければそれで十分なのです。
 とはいえ、こんなことやってるの世界でただ一人ですから(たぶん)、嫁さんと弟、妹に手伝ってもらい中です(笑)

 ② まじめに教則本でも作ろうかしら、という企画
 ひまがあればちゃんと系統立てて弾き方を整理したものを書けるのですが、わたくし三味線以外にもいろんな顔があるものですから、時間が足りないのです。いや、でも頑張ってまとめなきゃ!

 ③ 興味のある人には、直接指導してみようかな、という企画。

 手作り三味線(簡易版のほうね、本格的な三線も作りますが初心者には難しいので・・・。)を20人くらいに作り方指導しながら、「さくらさくら」の演奏までやろうという講座を2回ほど機会があったのでやったことはありますが、その時には「左大文字流」の弾き方はあまりにも邪道なので、教えなかったのです・・・。みんな「三味線っぽいことをやりたい」と思っているようなので。

 そりゃ、簡単な地唄式譜面を教えたりとか、工工四をやったりとかはできますが、世の中にはもっと素晴らしい師匠方がたくさんいるわけですから、わたしのような異端児が出る幕ではございません・・・。

 でもまあ、『左大文字流(コード弾き三味線)』を体感してみたい!!という変わったヒトがいれば、ワザの紹介くらいはできます。

 ご希望の方がいれば、メールくださいませ。検討いたします。お金とかはいりません。近くだったらドライブがてら走ります。関西でもめっちゃ遠くとかなら、考えますが(^^;

 sanshin_ism34@yahoo.co.jp

 なお、とりあえず関西限定です。わたし関西人なものですから、遠くへはなかなかいけません。仕事が休みなのは日曜日だけなので、日曜日、日帰りで行ける範囲なら応相談です(笑)
 また、「三線弾いたことがある」「三味線弾いたことがある」「持っている」など、超初心者でもいいので、「経験者限定」です。まったくはじめて触るヒトは、ちがうアプローチをしたほうがよいので。


 ④ ひまができたら、プロモーションビデオでもつくろうか、という企画。

 え~。私、関西のある一部ではそこそこ顔を覗かせているアマチュア映像作家としての一面もあるものですから、(ネットにもいっぱい私の作品が転がってますが、それはここでは関係ないのでおいといて)ぜひ映像で「左大文字」をアピール!ということも考えています。時間がかかるから、たぶんかなり後回しですが(笑)


 そんなこんなでさらに精進を重ねる、左大文字流三味線をよろしくお願いいたします。

2007年6月22日金曜日

【三線ism】  左大文字流 入門② 弦長について理解しましょう



 さてみなさんこんにちは

 左大文字流 三味線演奏法 入門編の第2回は、この演奏法が生まれた最初のポイントについてまとめてみます。

 そもそも、私が習っていたのは地歌の三味線ですから、全長で1メートル以上あります。中国で生まれた三線はそれほど大きなサイズではないのですが、沖縄を経て本土に入るとかなり長いサイズになりました。

 棹が長くなると、左手の動きは大きくなりますが実はメリットも大きくなります。

 まず、ポジションが押さえやすくなり、多少押さえる位置がずれても音程が狂いにくくなります。

 次に、音そのものの余韻が長くなり、音がやわらかで美しくなります。
(ウクレレの音と、ギターの音の違いとまったくおなじですね)

 共鳴する木の大きさが物理的に大きくなるので、音量が上がります。

 しかし、現在の三味線のサイズで困ることがひとつだけあるのです。

 それは、コード演奏をしようと思っても、物理的にフレット間が(ポジション間が)長いので、近い音程しか押さえられない、ということです。

 ですから、三味線音楽は、ずっと単音中心で発展してきたのです。


 では、物理的に人がコードを押さえられる範囲はどれくらいなのでしょうか。

 コード演奏の雄、ギターでは

 レギュラースケールの弦長 647.7ミリ(ストラトキャスター)
 ミディアムスケールの弦長 628.65ミリ(レスポール)
 ショートスケールの弦長  609ミリ

 などとなっています。

 この600~650ミリが、左手がコードを押さえるのに広げられる限界なのでしょう。

(参考 一五一会は630ミリ 短い「奏生」は475ミリ)

 この弦長、短いのはウクレレやチャランゴなどいろいろあるのですが、私のシャミレレは、テナーウクレレの430ミリを採用しています。

 フレットのある楽器では、もっと短いスケールでも押さえられるのですが、フレットレスの楽器は、自分の指で正確にポジションを押さえないといけないので、あまり短いと音程がシビアになってしまうのです。

 さて、沖縄三線ではウマの位置によっても前後しますが、基本的に630ミリ前後を想定してもらえればよいです。つまり、ギターで言うとレスポールとおなじスケールなのです。

 「630ミリならば、コードで押さえられる!」

 これが左大文字流の原点なのです。

 従って、長唄などのいわゆるふつうの三味線を使っている人は、左大文字流で演奏する場合は

「カポタスト」

を使ってもらうことになります。三味線では正式には「枷紐(かせひも)」と言うそうです。
 
 枷紐については↓
 http://www.otowaya.com/q%20&%20a.html

 逆に言えば、左大文字流は、カポさえつければどんな三味線でも演奏可能な奏法なのです。


2007年6月21日木曜日

【三線ism】 ROCKAMENCO に興味津々浦々



 さてみなさんこんにちは

 この間から、調べようと思っていたことをさっき調べました。そう!あの「世界ふしぎ発見」エンディングで流れている和製ジプシーキングスもどきはなんじゃい?!です。

 どうやら日本のROCKAMENCO(ロッカメンコ)というグループらしいので、さっそくアマゾンで注文(^^

 わたくし、かなり前からジプキンのファンでございまして、そこから派生したバンドもある程度は把握しているつもりです。
「ジプシーキングス」でしょ
そこからスピンアウトしたメンバーが立ち上げた「チコ&ジプシーズ」でしょ
ツアーなどでのバックバンドが独立した「ジプシーランド」でしょ

 マニアックな情報としては、ほとんど前編ジプキン音楽で構成されたラジオドラマ
「NHKFM ラジオドラマ 怪人二十面相・伝(北村想作)」も大ファンです。
もちろん、「鬼平」もなつかしい。

 そんな完全なルンバ・フラメンカファンである左大文字ですから、「世界ふしぎ発見」を見たときの衝撃は筆舌につくしがたいものがありました。

「やっぱり、これをやるやつが出てきたか!!!!!」

 むかしから遊びで、ジプキンフラメンコに日本語詞をつけてきた左大文字ですから、彼らのやりたいことは一発で共感です。

 ジェイク・シマブクロ氏もちょっとそんなとこがあって、ウクレレでいろんな音楽をやってしまってますよね。漠然と「ああ、ウクレレでジプキンもいいなあ」と思う今日この頃です。

 ですが私の場合は、三味線でフラメンコをやるのが最終目標です!

 左大文字流をもってしても、かなり激しい指使いを強いられるので難関ですが、いつか完成させてみたいものです。

 とりいそぎ、ROCKAMENCOさま、応援中です。

【三線ism】 ウクレレ三味線 シャミレレ 暫定公開・・・。



さてみなさんこんにちは

 コメリDIYコンテストの投票がはじまったようで、シャミレレが世に出ましたね。

 ・・・きちんと塗装すりゃよかったなあ。この木目、めっちゃ汚い・・・。

 https://www.komeri.com/contest/diy_4th/vote/list/090.html

 まあ、参加することに意義があるのです。

 このブログに来てくださっているみなさまには、もっと美しい仕上がりのものを、近いうちにおとどけいたしますね。

 最初のほうの記事で、工房の写真ですでに顔を覗かせているのですが(笑)

2007年6月20日水曜日

【三線ism】 左大文字流 入門① 三味線各流派の 勘所を考える



 さてみなさんこんにちは

 いよいよ今回から、左大文字流の理論について書いてゆきます。

 この間もちょっと書きましたが、三味線界は横のつながりがあまりありません。そこで、「どの三味線でも基本的には弾ける」左大文字流ならではの横断的な視点で考察してゆきましょう!


 まず、三味線弾きのみなさんは、現在どの流派の譜面で勉強されていらっしゃるでしょうか。

 ざっと基本を押さえるために、ここでは「文化譜」「地唄縦譜」「琉球民謡工工四」の三つを比較してゆきます。


       開放弦
       ↓

 文化譜> 0123#456789♭1011 

 地唄譜> 1234●5678●9●1112 

 工工四> 工●五●六七尺八

左大文字> ●●●●●●●●●●●●●


 文化譜は開放弦が「0ゼロ」で、ところどころ#や♭で音階を調整しています。
  
 地唄譜はもともとの勘所の割り振りが音階に沿っていますので、西洋音階の12分割では抜けている部分があります。

 工工四は一番細い弦のポジションを書いています。(尺は便宜的に位置を示した)
 これも、音階にそっているので抜けている部分があります。

 左大文字流は、こうした「日本音階」や「琉球音階」などに由来する音階を無視します。ですから、ギターやウクレレのフレットとおなじように、1オクターブを12音に分割して、それぞれをポジションとして設定しています。

 もし表記するとしたら、現実にはないのですが「(ゼロフレット)・第一フレット・第二フレット」とポジションをフレットに換算して配置するしかありません。

 こう書くと、「なんだ左大文字流って覚えにくいじゃん!」と思われるかもしれませんが、三味線の経験がある方は、いま使用中の勘所表をそのまま使ってもらってよいのです。
 文化譜の方は、そのままの譜尺をイメージしてもらえばよいし、地唄譜の方は「4と5の間の半音」とか「8と9の間の半音」を意識さえしてもらえばよいのです。
 工工四オンリーの方は、いっそ頭をリセットしたほうが早いかもしれませんが・・・。


 ちなみに、わたしは体に染み付いているせいもあり、「三線のサイズの棹」に「地唄の勘所」を刻印した三味線を使っているときもあります。
(スケールがちがうので、ポジションそのものは本当の地唄より狭いです)

 いろいろややこしく思えるかもしれませんが、簡単に書くと、

 「すべての三味線を(仮にCFCの本調子で調弦した場合)、勘所はすべて1オクターブ12分割フレットに換算せよ」

ということです。

 


【三線ism】 ウクレレマガジン 買いました!






さてみなさんこんにちは

 昨日はツタヤにて、「ウクレレマガジン」を衝動買いしてしまいました。

 むかしから、ギター弾いたりウクレレやったり三味線したりしてたのですが、やはりウクレレの「チープ&ポップ」な魅力は捨てがたいものがあります。

 わたしが「ウクレレ三味線 シャミレレ」の開発にのめりこんでいったのも、ウクレレの魅力があってこそ。まさに待ち望んでいた雑誌の創刊です!


 ある意味「やられた!」という気分もあり、「ついにやってくれた!」との思いもあります。ウクレレ文化の成熟がひしひしとつたわる瞬間でした。

 いつか、リットーミュージック様、ムックでもいいので「三味線マガジン」も創刊してくださいね!


 内容はほんとうにてんこもりで、

「各社せいぞろいのカタログとしても使える」
「初級・中級の練習本としても使える」
「おまけにCDもついている」
「みんなが読みたい『ジェイク』&『つじあやの』ほかのインタビューもあり』

などなど、充実の紙面です。

 ウクレレマニアの方は、ぜひ書店へ走ってくださいませ。

 さてさて、中身をめくっていると、最近はほんとうに多彩なウクレレが市場に出ていますね。
10年ほどまえは、3万円のウクレレとかがそこらへんで買える一番高いやつだったのに、いまや何十万もするウクレレも売られていうとのこと。

 ウクレレマガジンは買えても、ウクレレ買えないじゃん・・・。


2007年6月19日火曜日

【三線ism】 邦楽(和楽器)の世界って、どうして・・・。




 さてみなさんこんにちは

 ちょっとした空き時間を利用して、左大文字流の体系化をすすめるべくネットを走り回っていたのですが、どうも邦楽(和楽器)の世界ってデファクトスタンダードがないというか、非統一というか・・・。

 困ってしまいました。

 調べていたのはこんなことです。

 地唄三味線の勘所と、文化譜の勘所と、どのようにズレているか対応表を探すこと。
 沖縄三線の勘所が、本土の三味線の勘所とどのように対応しているか探すこと。
 おなじC調だと仮定して、それぞれの流派の勘所がどの音階に相当するか探すこと。

 ・・・結果、そんなことを書いているページは、どこにもない、ということがわかりました。

 それぞれ、地唄は地唄、文化譜は文化譜、三線は三線で勘所を載せてはいるものの、西洋音階にあてはめてどうこうとか、そういう記載はほっとんどないのです。

 逆にいえば、「自己の流派からの目線では、どこまでも詳しく書ける」けれども、それが他の流派の視点からみるとどういう理論になっているかは、

 誰もよくわかっていない

ということなのでしょうか。

 これがギターやウクレレだったら、どこのページを開いても同じコード表、チューニング表が出てくるのですから、いかにこれらの楽器がワールドワイドに統一されているかがわかります。

 しかし、和楽器は、自己の流派内にしか情報が開かれていない、・・・これではいけません。このあたりが、和楽器が衰退する理由の一部なのではないでしょうかね。

 よし

 それではこの左大文字

 三味線をワールドワイドにするべく、いろんな流派を横断型で橋渡しをする試み、はじめます!!



【三線ism】 真夜中のシャミセニスト アンプラグド魂




 さてみなさんこんにちは

 昨晩は、三味線によるオリジナル曲の録音をしていて、なんだかんだで夜中までかかってしまいました。
 ふだんは、MIDIで作曲などすることが多く、生音を録音することはあまりないので、やたら疲れました。

 機材は、こんな感じ。

 ① マイク → ミキサー → DVビデオカメラ(モニタは右耳のイヤホン)

 ② QY70 → 電子メトロノームを出力(モニタは左耳のイヤホン)

 DVビデオカメラを録音機器にしているのは、デジタルでPCへの取り込みができるからです。最近ならICレコーダーにもいいのが出ているので、そんなのでもいいです。

 左耳にヤマハの名機QYをつないでいるのは、チューニング(調弦)をすぐにできうように、合間をみて、鍵盤を叩くため、& 電子メトロノームのクリック音を常に出しておくためです。

 しかしまあ、これが合わないこと!メトロノームでカウントをつねに取っているのに、段々演奏がずれていく・・・・。鬱になりそうでした。

 わたしの演奏が未熟なだけですけれどね。


 さて、昨日はオリジナル曲を録音していたのですが、板三味線バージョンと、ほんものの三線バージョンの両方で録音してみました。

 妻がアシスタントでずっとついていてくれたのですが、彼女いわく

「やっぱり三味線の音は、和むわあ」

とのこと。

 とある研究によると、和楽器の音は、日本人は言語脳で聞き取るそうです。つまり、右脳。
 右脳がよくなるトレーニングというところでしょうか。

 また、横で聞いていると
「板三味線の音は、和音(コード)向き、本物の三線は単音向き」
だとはっきりわかるそうです。

 ご自分でやってみるとわかると思いますが、長唄三味線や三線でコードを弾くと(基本的には問題なく弾けるのですが)一部、音が濁ったように聞こえることがあると思います。

 このあたり、もっと研究して、

「左大文字流にぴったり合う三味線の構造」

なんかを究明したいですね。




2007年6月18日月曜日

【三線ism】 手作り楽器つくりませんか? シャミレレ製作のイロハのイ



さてみなさんこんにちは

 シャミレレ製作についてのご質問がありましたので、今回は作り方についてざっと概略を・・・。

 現在私は、主に板張りが主ですが

 ① 本格的な沖縄三線のデザインを基本にした手作り三味線

 ② 本格的な沖縄三線のデザインを基本にしたシャミレレ

 ③ 簡易版デザインの手作り三味線

 ④ 簡易版デザインのシャミレレ

 ⑤ その他、オリジナルデザインの三絃楽器(ゴーフル三味線とか開発ネーム「フジヤマ」とか)

などをいろいろ平行して製作しています。

 さて、みなさんが自作しやすいものとしては、③・④だと思います。これまでのブログのあちこちに写真を載せている「なんか簡単にできそうだな」というやつですね。

 これは、基本的にどこのホームセンターでも売っている材料で作っています。

 24×24×910の角棒材(基本はラワン・杉・SPFなど。上等に作りたければ堅い木を)
 45~60×10×910の板材(これもラワン・杉・松などで可)
 直径15×910の丸棒材(ラミン材がよいが、なければビライ材でも可。堅いほうがよい)
 厚さ2、3ミリのベニヤ板(ふつうのベニヤでも塗装すればよく鳴る。シナベニヤは音が丸くなる)
 太目の組みひも(根緒をつくるため)
 三味線弦1組

 のこれだけあれば、まあ板張り三線はすぐにできます。

 注意事項としては、普通の津軽三味線とか長唄三味線の長さは全長が1メートル越えるので、910の長さでは足りないことですね。
 三線サイズは全長76センチ前後なので足ります。シャミレレも60センチ弱なので十分です。

 あとは、棹の長さと胴の形のバランス、そして胴の厚みによって変化する音の違いがわかれば、作り方は好き好きです。

 しかし、たいてい自作する人は、胴と棹のバランスがうまくいかず、(形はどんなふうに作ってもほとんど変わらないのですが、)音がモゴモゴしたり、ほわんほわんすることになるようです。

 カン!と三味線らしいアタックの効いた弾き出しと、心地よい残響(サスティン)を残す胴の形というのは、難しいです。わたしも最初につくった10棹くらいは、音響的にボツでした。


 基本的な作り方はどうしても同じになるので、わたしのページではありませんが、

 http://sound.jp/sansin/sansin_1.html

を参考にしてください。なんとなくわかると思います。(他人のページを勝手に使ってごめんなさい!)

 ☆ リンク先レシピの場合、起こりうる問題点

  ① 棹が30×24なので、横に太いのではなく、縦に太いです。ちょっと持ちづらい
  ② ラミン丸棒直径20パイは長唄系では太いですが、津軽三味線には馴染みの太さです。
  ③ 側板90の高さは、大きすぎると思います。音がこもってモゴモゴなるかも。
  ④ 写真を見ると、糸巻きの感覚が狭いかな。まわしづらい可能性ありです。

 
 あとは道具の問題ですね。

 ノコギリ、ドリル、リーマー、木工ボンド、サンドペーパー、彫刻刀(ノミ)、切り出し小刀

は最低限必要です。

 ディスクグラインダと木工用ディスク、糸ノコ盤、角のみ盤

などがあれば、スピードが格段に速くなります。

 わたしの作り方のレシピは、時間を見つけながらアップしたいと思います。こうご期待!



2007年6月17日日曜日

【三線ism】  ウクレレ三味線づくり



 さてみなさんこんにちは

 今日は久しぶりに工房入りし、作りかけの「ウクレレ三味線」にいくらか手を加えてきました。

 すでに写真をアップしている簡易版の「シャミレレ」と、もうすこし、ふつうの三味線のデザインに似たものとを作っていたのですが、まだまだ未完成のため、写真はもうすこしお待ちくだされ。

 簡易版シャミレレのほうは、人工うるし鏡面仕上げにするため、表面の研磨にずいぶんてこずっています。

 そのあと、島村楽器へ行って、楽器をいろいろ眺めながら、自分の楽器の仕上げについて研究して参りました。
 最近はウクレレブームもあってか、そこそこの値がするウクレレもバンバン置いてありますね。
 6万とか8万とか、ギターの高価なものにくらべれば安いのかもしれませんが、なかなか手がでません。

 本物のテナーウクレレを見てきましたが、やはりちょっと長いというか、大きいというか・・・。理論的には弦長430ミリというのはかなり扱いやすい数値なのですが、ふつうのウクレレのような長さのほうが、全長を抑えられてよいのかもしれません。

 シャミレレも、あと2フレットぶんくらい、短くしてもよいのかなあ。しかし、三味線はフレットがないぶん、手だけで正確にポジションを押さえないといけないので、ほんとうはフレット間が短くなればなるほど、音程がシビアになるのです。悩みどころですね。


 さて、デモその2について、反響をいただきました!



 ふつうの三線サイズの楽器で弾いているので、音程がやや低く、ジェイク・シマブクロの本物と比べると音が低い感じがする、という感想をいただきました。

 ウクレレらしい、甲高い乾いた音にするには、ズバリ「シャミレレ」で弾けばよいわけです。これは、試してみる価値ありですね。
 近いうち、「シャミレレ」バージョンのものも弾いてみたいと思います。

2007年6月16日土曜日

【三線ism】 ウクレレと三線と 左大文字流の長所と短所



さてみなさんこんにちは

 昨日アップした「デモ パート2」まだ、反響なしです・・・。ははは。



 アップしてから、
「もうちょっとちゃんと弾けばよかった」
と後悔の嵐。なんか裏でノイズみたいなの鳴ってるし、音狂ってるところあるし、いやー荒っぽい。

 しかしまあ、それもフランクでいいんじゃないの?とあまり深く考えないところが左大文字流のよいところです。

 修行よりも、楽しく明るく元気よく。清く正しく美しくをモットーに励みます。

 さて、今日は左大文字流としてみた場合の、三味線の長所と短所を書きましょう。

 <長所>
 ① 弦が3本しかないので、押さえ方がウクレレやギターより簡単、なはず。
 ② 三味線ならではの味わいのある音作りができること。右脳に響く倍音成分は多いと思います。
 ③ 誰も想定外の演奏なので、インパクト大!
 ④ 旧来のバンド演奏では「浮いていた」三味線の音が、調和的に活用できること。
 ⑤ アジア・沖縄な音階も、日本的な音階も、西洋音階もひとつの楽器でマルチにこなせること。
 ⑥ ノンフレットなので、オールスライドが可能(・・・別に不必要だけどね)

 <短所>
 ① ギターでいうところの「スケール」が苦手。音域がせまく、音階の幅がひろいから。
 ② 三和音コードは可能でも、7thとか四和音以上の場合がつらい。
 ③ ギターよりも、音色の響きが少ない。(ウクレレとは同等かそれ以上)
 ④ ポジションがシビア。押さえ方がちょっとずれると音がずれる。(音感がたいせつですねえ)
 ⑤ 演奏中におそらくたびたび調弦が必要になる。(だって三味線だもん)

 
 うーん、なんかそれなりにシビアな楽器にみえてくるじゃないか!
 
 ほんとうは、左大文字流は「三味線経験がある人」向けではあるのですが、逆に「ギターやってるとすぐ弾ける」という部分もあり、難しいところです。

 このへんは単純に、わたくし宗家が大学時代に

「部活で三味線を弾いていて、家ではエレキを弾いていた」
ことに由来するのですが・・・。(苦笑) 

2007年6月15日金曜日

【三線ism】  左大文字流 デモ パート2 いよいよジェイクだ! ウクレレだ!



さてみなさんこんにちは


 お待たせしていたデモの第二弾をアップしています。

 「ウクレレみたい!」との感想を戴いている左大文字流の真骨頂をぜひごらんになってください。

 ちなみに、自宅のパソコンデスクの前で一発撮りしましたので、多少演奏は荒っぽいですが、

「ああ、なるほどこれが左大文字流か!」

ということは、すぐにわかっていただけるはず!

 三味線弾きのみなさんには、すぐにこの面白さがわかりますよね。


 ちなみに、このデモは多重録音です。


【三線ism】  ムーブメントを起こしましょう! 三線弾きの逆襲




 さてみなさんこんにちは

 仕事と家庭が忙しく、なかなか工房へと足を運べない今日この頃、イライラつのってます(笑)

 壊れていたPC、ハードディスクはやられたようですが、なんとか復活。Cドライブ総インストールしなおしの刑になりましたが、データは別のドライブにあるので、ソフトの入れなおしだけで済みました。

 今日こそ、デモ第二弾を投入しようと、頑張っております。

 ブログをはじめて数日、ささやかながらいろんな反響がありうれしい限りです。デモを聞いてくださった方は、それなりに感動(してね!)して下さっているようなので、左大文字一門、精進しないと!と気持ちを新たにするところです。

 
 左大文字流は、簡単に言えば

 「三味線・三線なんだけど、あれ?ウクレレみたいな、ギターみたいな・・・」

 というところが最大の売りです。

 ギターも、ウクレレもいまやポピュラー中のポピュラー楽器!誰もが手軽にはじめて、楽しめるそんなところが魅力です。

 三線も、とっかかりやすくなっていますが、あの楽譜がねえ・・・。(地唄の人間は、同じ縦譜で、ひとマスが一小節なので、実はすっごい感覚的にわかるのですが)

 1日も早く、みなさまのまえに「体系的な」「システムが整備された」左大文字流を投入できるよう、願っております。

 さて、今日の本題。
「三味線・三線でムーブメントを起こしたい!」
はわたくし左大文字の切なる願いなのですが、やりたいことがいっぱいあって飽和状態。誰か一緒にこの流派を盛り上げてくれる人がほしいです。

<やりたいことその1>

『「一五一会」に続け!左大文字オリジナル楽器の開発』
 これは毎日やってますよ。すでに試作も作ってるし、いくつかの種類の構想もできあがっています。コストはなるべく安くして、誰でも簡単に手に入るような楽器をめざしています。


<やりたいことその2>
『ジェイクがオレを待ってるぜ(待ってないって)』
 近年俄然注目されているウクレレ界の彗星、ジェイクシマブクロ氏。彼の楽曲を聞いて、まず思ったのは、「これ、オレ三味線でいつもやってるじゃん!」でした(笑)
 もちろん、彼の技術にはとうてい及ばないかもしれませんが、あっちがハワイの伝統楽器なら、こっちは日本の伝統楽器で勝負です!


<やりたいことその3>
『ああ、いつかはジプシー三味線ズ』
 三味線・三線7棹くらいならべて、全員で左大門時流で演奏。楽曲はもちろん、ルンバ・フラメンカ!!(あのジプシーキングスなどのジャンルです)
 「おまえらすでに三味線じゃないじゃん!!」
とみんなにつっこまれるくらい、激しくダンサブルな楽曲を「三味線」で弾きたいのですが、いけませんか?
 とにかく残念なのは、この弾き方が、世界で私一人しかいないもんだから、多重録音でしか演奏を楽しめないのです!!!
 なんで自分ひとりでバッキングもソロもやってんのか、かなしくなります・・・。

 というわけで、弟子、というより一緒に「左大文字」ムーブメントを作ってくれる仲間、募集しています!




【三線ism】 手作り楽器 板張り三線(三味線)









さてみなさんこんにちは

 私が楽器を作るときは、ちょっとしたこだわりがあります。今回はそのお話をちょっと、ちょっと、ちょっと。

 写真は、沖縄三線サイズの板張り三味線と、シャミレレサイズのものなんですが、お気づきになりますでしょうか?

 そう、不思議な穴があいていますね。

(拡大のものは10年くらい前に作ったものなので、彫刻刀で開けられており、汚いですね・・・)

 これはギターでいうところのサウンドホールなのですが、大きな役割があります。

 まず、三味線を板張りにしているのは、皮張りの楽器は、太鼓などもそうですが、アタックが強く、余韻が伸びない傾向があります。猫皮三味線などはその典型で、「ペンペン」と表記されるように、最初の「ペン」の音だけ響いて、余韻が残らない音色なのです。

 そこで、張るのを板にしてやると、ギターなどでもわかるとおり、かなり余韻が残るようになります。
ところが、よく自分で板張り三味線を作っている人は、サウンドホールを開けないままにしているのですが、それでは胴の内部で音圧が逃げてくれないのです。

 せっかく響いた音を外に効率よく出してやるために、サウンドホールは必需品なのです。

 つぎに、この穴の位置ですが、ギターやウクレレと同じ位置では、三味線の場合問題があります。
 三味線弾きなら誰でもわかることですが、このネックと胴の付け根の部分は、撥を使うときに「たたく」位置なのです。つまり、打楽器としての性格を持つ三味線の場合は、このスペースに穴をあけることは、ちょっとまずい、そこで、サウンドホールを後ろにもってきている、ということです。


 このサウンドホールの形は、オリジナルですから、わたくし左大文字が作成した楽器には、かならずこの形が開いています。

 コメリのコンテストで、このデザインはとてもほめられて、うれしい限りです。

 いちおう名前がついており、

「フレアフラワー」

とわたしは呼んでいます。フレアは「太陽のフレア」などの炎がゆらめくようす、また、この形が花びらのようにも見えるので、フラワーなのです。

 左大文字山のかがり火に由来する、というのはこじつけで、本当は

 オベーションのアコギ(アコースティックギター)

を大学の時にはじめて衝撃を受け、「これを三味線のためになんとかデザインできないか」というところからデザインされたものです。

 オベーションのデザイナーも、すばらしいですね!



2007年6月14日木曜日

【三線ism】  三味線音楽の楽譜について



さてみなさんこんにちは

 徐々に左大文字流の演奏法に入っていく前に、三味線のあれこれについて書いておきます。

 まず、楽器を習うには先人の演奏を書きとめたもの=楽譜がかならず必要になってきますが、三味線音楽というのは、実はぜんぶ同じ楽器なのに、ジャンルによって楽譜が違う、という不思議なところがあります。

 長唄なら、長唄専用の楽譜

 民謡系なら「文化譜」

 地唄なら 縦型の楽譜

 沖縄民謡は工工四

 などなど。

 これってどうにかならんのかと思いつつ、それぞれの流派や伝統があってなかなか一筋縄ではいきません。

 私は、専門的には「宮城道雄」さんとこの地唄縦型譜面で習いましたから、勘所(ポジション)の押さえ方もそれに準拠してしまいます。

 それぞれ譜面には良いところや悪いところがあって、一長一短なのですが。

 譜面は、ポジションのつけ方と直結していますので、よけいに混乱を招きます。

 民謡のポジションと、地唄のポジションはズレていますから、おなじチューニングで仮に「3」というポジションを押さえても、それぞれ実際に鳴る音が違うわけです。

 で、左大文字流ではこのあたりをどういう風に考えるか。

 原理は簡単で、ギターのフレットとおなじように、棹について、半音ずつ音を区切ってゆきます。

 地唄のように「四」と「五」の間に、見かけ上存在しない「#」があるとか
 文化譜のように、「#」というポジションが存在するとか

 そういうのは遠慮したいところですね。

 なぜ三味線の勘所にはわけのわからない「#」とかが存在するのかは、西洋とは違って、日本独自の音階や沖縄音階などのため、「音階的に押さえない音」があるからです。

 押さえないところは、棹にも記載しない。という合理性がもともとはあったのでしょう。西洋の鍵盤でいうと黒鍵みたいなものですね。
 白鍵だけが、西洋音階の本来の正当なポジションだった、みたいなものですね。

 
 そこで、左大文字流では、譜面にする場合は、もうそのものズバリなギターのタブ譜そのものを流用しようと思っています。
 いちばん合理的でわかりやすいフレット構成が、よいのではないでしょうか。

2007年6月13日水曜日

【三線ism】  ジェイク・シマブクロの呪い?!



 さてみなさんこんにちは

 昨日、左大文字流のデモをパソコンで作っていたときのこと。

 第二弾はジェイク・シマブクロ氏の映画「フラガールのテーマ曲」をさらっと録音したものを、多重トラックにしていたのですが、突然コンピュータが停止、慌ててリセットすると、どうやら、ハードディスクがやられたらしく、完全に昇天してしまいました。

 うーん、やっぱり三味線でジェイクは、許されないのか?!

 さて、ジェイク・シマブクロ氏の楽曲で一番好きなのは、

「春よ、こい」

ですね。

 これはシングルにしか入っていないのですが、ある意味、オリジナルの松任谷バージョンより

「いい!」

です。

 ラジオで流れていたときに、圧倒されたこの楽曲。わたしの闘志を燃やしてくれました。

 めざせ(三味線で)ジェイクシマブクロ! 越えろ(三味線で)ジェイクシマブクロ!

 ・・・そこから生まれたのが、シャミレレです(^^

【三線ism】  プチ三線 「シャミレレ」 登場!





 さてみなさんこんにちは

 
「ビジネスバッグに入るような、練習用の三味線はないかなあ」
とのコメントがあったのですが、

 この左大文字流、こと三味線に関しては、なんでも挑戦いたします!

 さて、ご希望の三味線に合うかどうかは微妙ですが、小さいサイズの三味線は、すでに作っています。

 写真のモデルは、デザインは簡易的になっていて、あまり装飾はないのですが、全長57センチの小さなサイズになっています。
 弦長は430ミリなので、テナーウクレレと同じサイズになっています。
 名付けて「シャミレレ」ウクレレ三線です。


 もっと小さくすることはいくらでも可能ですが、楽器として弾きづらい(フレット間が短くなる)のでどうかなあ、というところです。

(wさま、そのビジネスバッグのサイズがわかれば、そこに収まるモデルを製作することは可能です)

 もうひとつのアプローチは、折りたたみ式ですね。
普通の三味線は3つに分解できますが、沖縄三線は1本ものです。
 鞄にいれるならば、沖縄三線は76センチなので、半分にたためば38センチまでは小さくできますね。

 上のウクレレ三味線「シャミレレ」であれば、半分にすると28.5cmですから、もしかするとビジネスバッグに入るかもしれませんね。

 ちなみに「シャミレレ」とおなじデザインで、通常の三線サイズのものは昨年度の
「コメリDIYコンテスト」
にて入賞しています。

「簡単手作りDIY三味線」
という名前でコメリのHPにもどこかに載っていると思いますよ~。









2007年6月12日火曜日

【三線ism】  左大文字流 三味線 がめざすもの



 さてみなさんこんにちは

 今日、ゲストで寄っていただいた方。コメントありがとうございました。

 さすが、三味線のプロの方だけあって、するどいご指摘に嬉しい思いでいっぱいです。

「ギターとウクレレ」みたいな音、と分析していただき、まさにその通り!

 左大文字流、基本的に、三味線をギターのように、そしてウクレレのようにポップでロックに演奏するのが基本です(笑)

 長唄や、地唄・民謡などを専門にやっておられる方の場合は、和音として複数の弦を鳴らすことはあっても、いわゆる西洋音階のコードは演奏できません。

 これは、実は楽器そのものの構造的限界なのです。3和音であるコードを押さえるには、細棹はじめ、普通の三味線では長すぎるのです。つまり、スケールが長すぎるので、物理的に押さえられない、ということになります。

 では、スケールが短い沖縄三線ではどうでしょうか。実は、沖縄三線はかなり面白い楽器で、実際に比べてみるとわかりますが、沖縄三線の弦長は、「ギブソンレスポール」のショートスケールにほぼ近い、という特徴があるのです!!!

 このことに気付いて、「三味線コード弾き」=左大文字流 の研究がはじまりました。

 長唄三味線にカポをつけて弦長をいじったり、三味線の響きを良くする(余韻を長くする)ために、板張りにしたり・・・。

 でも、どんな三味線でも、工夫さえすれば、左大文字流が使えるのです!!!

 ぜひ、わが門戸を叩いてみてください。 

 

2007年6月11日月曜日

【三線ism】  オリジナル三線製作中




 さてみなさんこんにちは

 昨日のデモムービーはご覧になりましたでしょうか?・・・って、まだ10人ちょっとしかブログに来てないじゃん!!

 我こそは、三味線弾き!というみなさま、ぜひ一度ごらんになることをオススメいたします。

 沖縄民謡がメジャーになってから、三線人口は全国的にみれば増えているかもしれませんが、三味線そのものに触れる人口は、確実に減っていることと思います。
 
 これも伝統芸能ならではの、普及の難しさでしょうね。

 たまに、津軽三味線がブームになって、勉強する人が増えたりするのですが、浄瑠璃がブームになったり、長唄がブームになったりしたのを見た事がありません。

 そんな邦楽界に渇を入れるべく、左大文字流は精進して参りますm(_ _)m


 さて、画像は先日公開した、プロトタイプの表から。それにしても、すごい塗料の吸い込み・・・。

2007年6月10日日曜日

【三線ism】 左大文字流 三味線 演奏デモ 第一弾!



 さてみなさんこんにちは

 日曜日の昼下がりを利用して、かるーく三味線演奏のデモを作ってみました。

 ヤフーにビデオキャストが登場したので、さっそく利用してみると・・・、大きいファイルサイズのビデオは載せられないじゃん!
 なんとか小さく変換して登録終了。


 日本中の三味線・三線プレーヤーのみなさま方、ぜひご参考に!

 これからもいっそう激しく、怒涛のデモを公開して参ります。


2007年6月9日土曜日

【三線ism】  工房からのチラリズム











さてみなさんこんにちは

 左大文字流工房から、本日はお届けします。

 現在、5棹くらいのオリジナル三味線を製作中の工房ですが、その雰囲気をちらっとお見せしましょう。

 作業台に刺さっているのは、沖縄三線ベースのものの棹たち。作業台の手前のほうに寝転がっているのは、塗装調整まちのチープな三味線です。

 製作に一週間、塗装にそれ以上かけて一棹の三味線ができあがってゆきます。

 さあ、この写真の中に、左大文字流ならではの「これが左大文字流三絃か!」というヒントが隠されているのですが、気付く方は現れるでしょうか(^^

 明日は、日曜日。時間があれば、演奏法のデモ音源づくりに励むとしましょう。



2007年6月8日金曜日

【三線ism】 手作り三味線ちらりと公開




さてみなさんこんばんは

 左大文字流三絃ブログのスタートですが、現在一刻も早くいろんな情報を載せられるように鋭意準備中でございます。

 左大文字流では、オリジナルの演奏法の開発とともに、新しい三絃楽器の開発も行っております。

 これまで、数十棹の三味線を製作してきた私ですが、目指しているのは

 「誰にでも買える、簡単でチープでキュートな三味線づくり」

 をモットーとしております。

 そこで、最初の記事ということもあり、ちょろりと開発中の写真を投入。

 ・・・これではよくわかりませんね(笑)

 製作に使った木材と、塗料の相性が悪く、ものすごく年輪が塗料を吸い込んでいますが、あとできちんと修正しておきましょう。

 さて、この三味線。左大文字流の将来を左右する重大なプロトタイプなのです。

 長唄には、長唄三味線
 沖縄民謡には、琉球三線
 津軽には太棹三味線

 のように、左大文字流にはこの特殊な三味線が合うのです。

 (もちろん、左大文字流はどの三味線でも演奏できますよ)

【三線ism】  左大文字流 三味線奏法のご案内



 いまから15年ほど昔のこと。

 京都金閣寺ちかくの左大文字山のふもとで発案されたまったく新しい三味線の奏法がありました。

 邦楽界を、そして日本のポップスシーンを大きく変える(可能性のある)この流派を、

 「左大文字流」

 と(勝手に)名付け、

 もっともっと三味線を身近な楽器に変えていこう!というムーブメントを(たぶん)起こします。


 主催者   左大文字尭司

 歴史  左大文字18歳の夏 祖母の家の納屋から失敬した一棹の長唄三味線を爪弾く

         翌年春 ブーム以前の沖縄に渡り、三線購入
         
         帰京後 オリジナル三味線づくりに没頭 数十棹の三味線を作る

      ある日ある朝 現在の左大文字流の原点となる「ある弾き方」を思いつく

       苦節15年 「ある弾き方」を整理し、奏法を確立

         二日前 ブログをはじめたくなり、名前に困る

          昨日 当時住んでいた金閣寺付近、左大文字山に敬意を払って「左大文字流」創設


Q&A

① 左大文字流のジャンルはなんですか?

 長唄・地唄・浄瑠璃・民謡など三味線音楽のジャンルは多々ありますが、「左大文字流」はもっともっと自由な音楽です。しいていえば「ロック」です。いや「フォーク」かな?たぶん「ポップス」です。やっぱり「クラシック」かもしれません。


② 左大文字さんの経歴を教えてください。

 左大文字尭司は、上記に書いたとおりもともと独学で三味線に触れました。それから、京都に住んでいた縁で、「筝・三味線・尺八」の地唄を学びました。その後、沖縄三線の研究に没頭し、演奏から製作まで一貫して三味線を解読する活動を行ってきました。
 地域の招きなどに応じて、手作り三味線の講習会なども実施しています。

③ 左大文字の由来を教えてください。

 金閣寺の裏山、左大文字送り火を焚く「左大文字山」に由来します。五山の送り火の時に、西大路通りから送り火を見ていると、かなり離れているのに「熱い」です。どうしてなんでしょうね。
 

④ 一門の人数はどのくらいですか?

 もちろん、左大文字ひとりです。ですから、この怒涛の演奏法ができるのは、世界でたったひとりです。今なら、

 世界で二人目

になるチャンスがあります。お気軽にご入会くださいませ。

(2007年12月1日現在、弟子3名です)


⑤ で、左大文字流ってなんですか?

 目からウロコの、まったく新しい三味線の流派です。
「そ、そんなことができるんですか?!」
と演奏を聞いた人がかならず目を丸くされるのが特徴です。
 伝統の三味線音楽に風穴をあけ、もっともっとこの楽器をポピュラーにすることが、流派の目的です。
 現在、左大文字流のサンプル音源、テキストなどを鋭意作成中です。請うご期待!


⑥ 左大文字さんの好きな音楽は?

 沖縄民謡ももちろん好きです。人形浄瑠璃の研究とかもしてました。
 でも、なんといってもジプシーキングスです。
 最近はジェイクシマブクロに対抗意識を燃やしています。


⑦ その他ご自由にどうぞ!

 え?金ほぞってなんですか?そんな高いのいりません。使ってるのは自分で作った楽器とか、ヤフオクで1000円くらいで売ってるのにすごい惹かれます。

 

☆演奏デモあります。お気軽に覗いてくださいませ。


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