さてみなさんこんにちは。
前回の話の続きです。
中国では「古弾」という楽器より、はるかに三弦が多く、それは雲南省や貴州省などの少数民族においても「おなじ傾向」にあることがわかりました。
ましては古弾という楽器は見つからず、いろいろな形状やバリエーションの「三弦」が存在することも見てきました。
では、今度は「蛇皮」でなく「板」の三味線系楽器が中国にあるのか?という話です。
ふつうに考えれば琵琶などは木製ですが、中国でも琵琶は「びわの実」の形をちゃんとしていて、まあ三弦系の楽器と先祖は同じですが、形状としては差異があるのが普通です。
そこで、三味線型の楽器として板のものがあるのか、木製のものがあるのか調べてみました。
すると、いっぱい出てくるのです。
板三弦
https://memory.culture.tw/Home/Detail?Id=281959&IndexCode=Culture_Object
https://www.taobao.com/list/item/18173833835.htm
https://detail.1688.com/offer/588997178754.html?spm=a261b.2187593.0.0.281c43a2qB0b3i
https://world.taobao.com/item/636698829353.htm
もちろん、古い時代の作例ではなく、現代のものが多いですが、ぶっちゃけ中国人は、オリジナルは蛇皮であるものの、「三弦を板で作る」ことについては別になんとも思っていないことがよくわかります。
なぜなら、もともと中国には板を張ったリュート属がいっぱいあって、たとえば「秦琴」や「月琴」「琵琶」「阮咸」などは全部木製です。モンゴルの馬頭琴だってそうですね。
別に板三弦でもいいじゃないか。
というのが本音なのでしょう。
その意味では、ゴッタンがまさに存在するように「別に板三味線でもいいじゃないか」というシンプルな考え方があってしかるべきであるということも理解できます。
ただ、その全ては「板」であってもやっぱり「三弦」であるあたりはブレません。そこがこの三味線、三線、三弦文化の面白いところです。
基本的には、これらの楽器は「それでも枝分かれせず、おともだち」なのです。
(参考 中国リュート属の名称を考える)
左から 小三弦 ・ 白族の龍頭三弦 ・ 大三弦
あたりまではわかるが、そこからは読めない・・・。しかし、古弾らしき名称はない。
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