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2009年6月21日日曜日
【三線ism】 沖縄とゴッタンの不思議な関係
さてみなさんこんにちは
今日はちょっとミステリー仕立てです(^^
というのも、いつものように三味線関係のことを調べていたら、興味深い記述に出くわしました。
その舞台は、沖縄好きなら一度は訪れたことがあろう「竹富島」です。
赤瓦や水牛車、安里屋ユンタのゆかりの地ということで観光的にも有名ですが、ここにちょっと不思議な伝統芸能が残っています。
竹富島には、毎年実施されている種子取祭というお祭りがあるのですが、そこでは、2日で70あまりの芸能が披露される「芸能奉納」があるそうです。
伝承されているたくさんの芸能が一同に集まるわけですが、その中のひとつに
「馬乗者」
という名前の芸能があるようで。
全国竹富島文化協会
http://www.napcoti.com/tanedori/hounou06.htm
この歌詞が興味深いですね。
以下引用(引用元は全国竹富島文化協会さんのページです)
マコンの顔は、蟹と同じよ。
あのマコンの頭に、クバ笠をカッチンとくっつけたぞ。
その箱三味線を弾くと、
椰子蟹が踊る、クバの葉が揺れる。
それを見てびっくりだ。
ハイヨー ハイヨー ハイ ドードー
暴れ馬を乗り回して得意顔だ。
___________引用ここまで
沖縄文化といえば、三線が一般的なのですが、なぜかここに「箱三味線」という記述が出てきます。これって三線のことじゃないの?とも思いますが、「さんしん」ではなく歌でもちゃんと「しゃみしん」と発音しているから面白い。
音源は上のリンクさきにありますので、ご確認してみてください!
沖縄と箱三味線の関係。かなりナゾです。
左大文字的に解読してみると、これはやっぱり「ごったん(ゴッタン)」のことなんじゃないか?と思います。
この芸能は、もともと京太郎(チョンダラー)と呼ばれる芸能集団が伝え歩いたとされています。京太郎という名前ももともと「沖縄外部から(京都方面)来た門付芸人」を連想させます。
beats21さんのページ
http://www.beats21.com/ar/A01051716.html
上のサイトによるとはっきりと「京太郎=本土系芸人」と示されているので、本州から伝来してきた「人形まわし」や「念仏歌」と関係があることが見えてきます。
宮崎、鹿児島のゴッタンも一向宗禁止令のあと「念仏歌」の伴奏楽器として発展してゆきますから、沖縄に根付く前の京太郎が持っていた楽器も「箱三味線=ゴッタン」であったことは容易に想像できるのではないでしょうか。
人形まわしや万歳系芸能は、わたしの大学時代の専門なので、よくわかりますが、念仏歌系はそれほど詳しくありません。これも推測になりますが、京(上方)を発祥とした門付芸能が南へ伝播する中で、本来の「人形回しや万歳」といった芸能から、それに付随する諸地方の芸能も取り込みながら沖縄へとたどりついたと考えるのが妥当でしょう。
沖縄へたどりついた「箱三味線」がその後どのように沖縄の芸能へと受け継がれていったかは、まだ調査ができていませんが、三線とゴッタンにそこはかとない関係がある、ということにワクワクしますね。
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