2008年5月13日火曜日

【三線ism】 左大文字流「糸」論



さてみなさんこんにちは

 今回は最近ちょっとこだわっている「糸」について書いておきます。

 私も最近知ったのですが、三味線ではジャンルによってかなり太さの違う糸(弦)を使用するようですね。

 糸メーカーの鳥羽屋さんにわかりやすい表が載っていますのでご参照ください。

 http://www.tobaya.co.jp/solution/diagram_01.html

 この表を見ると、「いや~、さすがに義太夫の弦は太いわあ」とか、「おなじチューニングなのにえいらい太さが違うな」とかいろんな感想が生まれてきます。

 ちなみに、私は地唄をかじっていましたので、地唄の糸の感覚と、ふだん触っている長唄の糸の感覚だけはわかります。ほかのジャンルについては、「へー・ほー・ふーん」と想像するばかりです。

 三線はここまで幅広い種類はありませんが、それでも太さにいくつか違いがあるようです。

 また、奄美三線は特有の「奄美弦」という糸を使います。これは沖縄の三線弦よりかなり細く、長唄弦と同じくらいか、もしかしたら長唄弦よりも細いかもしれません。

 弦が細いということは、基本的には高い音が出るということです。ですので、奄美三線では沖縄三線よりも高いチューニングで演奏されるようです。

 逆に、おなじ音の高さの場合は、弦のテンションが下がるということでもあります。簡単に言えば、弦が細いほど、弦の張りがゆるくなって弾きやすいわけです。

 ですので、奄美弦を「三線のキーを上げるために」使う人もいるようですね。

 

 さて、左大文字流では、三線の演奏は三線弦でかまわないのですが、手作り三味線とか自作の楽器には基本的に「長唄弦」を張るようにしています。
 長唄弦を好む理由はいくつかあって、

 ①弦が細いのでテンションがゆるめで、楽に押さえられる
 ②三線弦などの太目の弦は、爪先で弦を擦ったときに雑音が生じる
 ③細い弦のほうが、よく通る音が出る

といったことが上げられます。

 三味線出身の人は、爪で糸を擦るくせがついていると思いますが、三線ではそうした奏法が少ないので、戸惑うことが多いのですが、私は長唄弦を多用するので擦りまくってます(笑)

 シャミレレは「奄美弦」を指定しています。これもいろいろ試行錯誤した結果で、シャミレレならではのウクレレばりの高い音を楽に出せるので重宝しているのです。

 ちょっと甲高すぎる部分もありますが、長唄弦だと張りが強くなりすぎるので、いまのところベターな選択かなあ・・・。ということで(^^。

 みなさんも、遊び心でふだんの糸をちょっと替えてみると、びっくりするような発見がありますよ。


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