さて、オープンソース志向弦楽器「Forestar」の製作も、いよいよクライマックスに近づいてきました。
弦楽器の重要ポイントである「糸巻き」部分について、今回は取り組みます。
Forestarでは、製作の簡単さと、演奏のしやすさを考慮して、この部分だけ市販の部材を使います。
なので、これだけ別途、楽器店やネット販売などで購入していただく必要がありますのでご了承ください。
購入するペグは、いくつかの種類が使えます。設計上は、「ウクレレ用のペグ」を使うことを想定しています。
○ GOTOH ウクレレペグ
○ GROVER ウクレレペグ
などが使えます。ストレートタイプのペグでも、ギアペグでもどちらでも大丈夫です。
さて、今回は、現在入手できるウクレレペグのうち、比較的安価に購入できる
○ MAHALO UMH100 シリーズ
を使用してみました。オリジナル設計では、このペグを採用しています。
MAHALO UMH100 は、左右対称タイプのギアペグですので、右2個、左2個のペグが入っています。
Forestarでは左右1つずつしか使いませんので、残りでまたもう一棹楽器を作ってみてください。
表からみた配置は、上写真の通りです。上側低音弦、下側高音弦です。
裏面はこんな感じ↑ このペグは、ベースプレートがイルカの形をしています。
寸法は次のとおりです。
2つのペグ用穴の位置関係は、上図のとおりですが、実際にあける穴の寸法は、使うペグのメーカーや種類によって異なります。
今回使っているMAHALOのUMH100では8ミリ径の穴をあけています。
ペグの組み立てが終われば、上コマをつけます。これは、厚さ1ミリから2ミリ程度の、「竹ひご」を削ったものを瞬間接着剤で貼り付けます。
丸く削られた竹ひごを削いでもいいし、ホームセンターでは、ある程度薄い板状に削ってあるものも販売されています。
↑ こんな感じに貼り付けしておきます。
弦と弦の間隔ですが、ペグの時点でペグのロッドの径寸法がそのまま弦の幅になりますから、下コマ位置での弦幅もそれに準じた形にします。
今回製作しているMAHALOのUMH100では、ロッド径が6ミリなので、そのまま上コマでは6ミリでミゾを切ってもかまいません。
写真のものは、演奏の感覚、手の感触の上で、私の場合は「6ミリではちょっとせまいかな」と思いましたので、少しだけ上コマ位置で広げて7ミリくらいにしています。
そのまま、棹の上を弦は7ミリ感覚で下コマに向かうのですが、爪弾くところで狭いと弾きにくいので、後ろでは9ミリから1センチ程度までさらに「広げて」います。
このあたりは、演奏者の感覚で調整してみてください。
下コマの弦間隔が決定すれば、テールピースにあける穴もおなじ幅でかまいません。
あとは、弦を張れば、ハードウエアとしての「Forestar」はいちおう完成ということになります。
★弦は、ウクレレサイズ版は、奄美三線用弦の「真ん中サイズ」と「細いサイズ」を使います。
別名 中弦と女弦です。
その他、自分の好きな弦(ウクレレ弦・テグスなど)を使ってもかまいませんが、高音担当の楽器ですから、あまり太い弦や低音用の弦は使えません。
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