オープンソース志向弦楽器「Forestar」の製作編、その②です。
前回は、胴を作りました。まだ加工が残っていますが、先に棹に少しだけ手をつけておきましょう。
「Forestar」の棹は、楽器の「ヘッド」と「ネック」が一体になった構造をしています。ギターやウクレレ・などは、本来ヘッドとネックは別パーツなのですが、この楽器では一体です。
さて、Forestarの棹を作るときに、製作者のレベルに合わせて、いくつかの作り方のパターンを提案しています。
簡単ながらも、ちょっとだけレベルの高い加工をする(そして、作りがカッコいい)か、あるいは、簡単さだけを追い求めるか、によって、作り方を変更できます。
<ハイレベル版 ~1ピースヘッドネック~ >
難しいほうです。デザイン性に優れますが、難易度が少しアップします。(中学生以上)
この方法は、2.5センチもしくは2.4センチの角棒を用意します。ホームセンターによって、どちらかの棒材が販売されていますので、その店にあるものでOKです。長さは90センチ程度のものがよく販売されています。
<簡単版 ~2ピースヘッドネック ~ >
簡単なほうです。デザイン性は劣りますが、製作は容易です。(小学生から可)
この方法は、幅が2.5もしくは2.4センチで、厚みが1.2センチの平角棒を2本用意します。この棒材は店によって販売があったりなかったりしますので、事前に調べておくほうがよいです。
(厚み1センチのものがあれば、少し強度が落ちますが使用可能です)
これも長さは90センチ程度のものがよく販売されています。
万一、販売がない場合は、ハイレベル版に挑戦してみてください。
この2つの違いを図示しながら説明しましょう。
上の図がハイレベルバージョンです。横からみたところになります。
ちょうど半分の薄さにして、8センチのこぎりを入れて残り2センチは斜めに切ります。ここがヘッドになります。
真ん中の図は、簡単バージョンです。棒の真ん中にノコを入れるのが難しい場合は、半分の薄さの板を2枚木工ボンドで張り合わせればいいわけです。この場合は、スケールを同一にするために10センチずらしたところで張り合わせます。
下の図は、上からみた図になります。今はまだ大雑把ですが、糸巻き(ペグ)を取り付ける穴を開ける位置を参考までに書き込んであります。
ヘッドを作るときは、棹全体の長さを先に確定して「切って」しまってはいけません。
もし、ヘッド作りに失敗しても、もういちど失敗部分を切り落として使えるかもしれないからです。
先に棹の長さを確定してしまうと、失敗したらその棒材は捨てるしかありません。けれど仮に90センチの棒材で、棹の長さが60センチ必要な場合は、10センチのヘッドであれば3回も失敗できることになるのがわかりますか?
なので、棹の長さを確定するのは、最後までおあずけです。
ちなみに、次回記事を読むまで、まだ製作にとりかかってはいけません。もうちょっとだけ説明しなくてはならないことがあるからです。
(次回につづきます。つぎはネック部分です)
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