2008年12月5日金曜日

【三線ism】 互換性というもの



 さてみなさんこんにちは

 先日よりmixiのあるコミュで、邦楽がどうしたらもっと発展するか、みたいな内容のトピックが立っていて盛り上がっています。

 どこの伝統芸能でもそうですが、年を追うごとに基本的には衰退の方向に向かっていて、「なんとかせないかんなあ」という傾向がありつつも「なんともならんなあ」という対策に追われているのも現状です。

 そんななか面白い意見がありました。たとえばピアノの先生なんかで考えるとわかりやすいのですが、どこの音楽教室を出てピアノをマスターしても、またどこの音楽教室や音楽業界でも生きていけるというか雇ってもらえるという現状がピアノの世界にはあります。

 学校の音楽の世界でも「ヤマハの出身」とか「カワイの出身」とか「バイエル出身」とかで、演奏ジャンルや取り組みの内容が分断されてしまうこともありません。

 一方純邦楽のほうは、おなじ三味線奏者でも流派やジャンルが違えば、交流もさることながら互いのジャンルを演奏することすらできない状況になっています。ましてやジャンルをまたいで違うジャンルの先生になんかなれやしません。

 この問題提起は、たいへん重いです。

 伝統芸能というものは、ある種の閉鎖感を伴うものですが、それが衰退の一因であることも、この例から見えてきそうですね。

 少なくとも、これからしばらくは「ピアノの先生」というジャンルが衰退してどうしようもない、ということはなさそうですもの!

 この音楽の・ジャンルの「互換性」みたいなものはとても大切な視点かもしれません。むしろどの業界でも、こうした互換性の高さは重要な要素になっています。

 パソコン部品なんかは、どのメーカーのパーツを組み立てても大半は組みあがるようにできています。家電だってそうです。テレビとビデオのメーカーが別でもちゃんと映ります。蛍光灯が切れても、どこへいっても対応の蛍光管が買えます。車のタイヤだって、ヨコハマだろうがミシュランだろうが一定のルールに従ってですが互換性があります。

 一見伝統にしばられた世界でも、実は互換性が高いことが多いです。建築なんかでは、伝統的な木造建築でも・ハウスメーカーものでも1間(けん)の基準は変わりません。(もちろん1間を1800と見るのかとか1850なのかとか細かいルールは必要ですが)

 だから木造住宅にだってアルミサッシがとりつけられるわけです。木造には木の建具しかハマらないのだ!なんてことはありません。


 互換性のなさは、いつまでたっても不毛な争いを生むだけです。このあいだまでやっていたブルーレイディスクとHDDVDの戦いとか、古くはベータとVHSとか・・・(^^;

 みなさんはどう思いますか?


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