さてみなさんこんにちは。
前回までの実験で鉄インクの基本系「タンニン鉄インク」(古典インク)のベースができました。
けれど、インクの濃さがまだまだ薄いので、視認性が悪いことは否めません。まだまだ研究の余地ありですが、まずはてっとり早く、
「インクの調合」
へと入りたいと思います。
実は、タンニン鉄インクの製造は、めちゃんこ奥深く、ここから先は「分子量」とか「モル」とか、そういう世界に突入します。
実際には古典インクはタンニンの友達である「没食子酸」で作られます。なんかよくわからないけれど、没食子を使ったほうが、良いインクになるのでしょう。
なので、厳密には前回作ったものは「タンニン酸インク」に類するものだそうです。
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で、インク沼の前に科学沼に入り込まないといけないので、そこはショートカットして、もうちょっと楽しい実験に取り掛かりましょう。
それは「100均インクの調合」です。
ダイソーにいくと、プリンタ用の詰め替えインクが1本100円で売っていますので、これを自作インクの調合に利用します。
もちろん、ぶっちゃけこのインクをそのまま万年筆にぶちこんでも書けます。当たり前だけど。
しかし、それでは面白くないので、錬金術師のごとく、理想のインクを目指して調合してゆきましょう!
前回作ったタンニン鉄インクに、100均シアンインクを1滴ずつ垂らしてゆきます。調合開始です。
もともと古典インクは「ブルーブラック」と呼ばれるものが多く、最初は青っぽく、筆記すると徐々に黒に変わる、というインクです。
これは別に青と黒の色味を持っているわけではなく、最初は視認性を良くするために「青」の染料で見ながら書いて、のちに酸化鉄が出てきて黒っぽさが増す、というしかけ。
では、こちらでも「青い染料のインクを混ぜておいて」「筆記後は徐々に黒くなる」というインクを作ることができそうです。
うすーい!けれど、いちおうブルーブラックもどきを調合。
ついでに、
マゼンタインクを滴下して、ピンクブラックなインクも作ってみました。
液体としてはけっこう濃いのですが、実際に筆記するとまだまだ薄いので、これからの研究のし甲斐がありそうです!
調合しまくって作った、「本日のインク」は、シアン・マゼンタ・古典インクベースの混合物です。
まあ、それっぽくなってきたのでは?
ただし、
手が↑こんなふうになるので、お気をつけて!
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