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2011年10月5日水曜日
【三線ism】 三線コード研究所 左大文字流本部のおしごと
さてみなさんこんにちは
今日は、わが左大文字流本部、三線コード研究所ならぬ左大文字家でどんなふうに楽譜づくりが行われているかを紹介します。
実は、昨日リクエストがありまして、「AI」の「story」を弾きたい!というメールが来ました(^^
「これを教えて!」「これをやりたい!」というリクエストや要望は、けっこう頻繁に来るので、できるかぎり丁寧に希望に応えるようにしております。
さて、ではこの「story」をどんな風にコード研究してゆくのか、ということをリサーチ!
うちの小汚いデスク上にあるのは、まず三線コード表(三線コード練習帳の2巻が見えてます)と、ヒダリダイモンジ式の12半音ポジションと工工四が同時記載された特別三線です。
この特別三線は、全音中心の工工四も、半音中心の12音階式も同時にわかるので便利なのです。
この2つの道具があれば、たいてい耳コピで曲の雰囲気を掴んでゆくのですが、いろんな意見を取り入れるべく、歌詞・コードサイトも併用して考えます。
さて、AIのstoryの歌詞は、
http://music.j-total.net/data/001a/064_AI/001.html
と
http://gakufu.gakki.me/m/data/DT03064.html
にあります。
比較してもらうとわかるのですが、基本的なメロディの雰囲気はおなじでも両者でコードが違うのがわかると思います。こんな風に、コードは解釈する人、メロディを作る人、演奏する人によって少しずつことなる場合が多々あります。どれが正解、というわけではなく、いろんな雰囲気を作ることができる、というわけですね。
そこで、左大文字流では、こうしたギター・ピアノ用のコードを念頭に置きながら、三線向けにぴったり合うように、改造を施してゆくのです。
もちろん、これは弾く人のキーや、歌う人のキーなども考慮しなくてはいけないので、とってもめんどくさい作業なのですが、幸いなことに
「僕のキー」か「奥さんのキー」を中心に
しておけばいいので、まあ、楽です(笑)
そうして、三線にもっとも合うだろう、という楽譜に書き換えられたものを使って、youtubeで演奏しているわけです。また「三線コード練習帳」はこのあたりをじっくり練って書いていますので、初心者でも比較的簡単に曲が弾けるようになっているわけです(^^
で、「story」に話を戻しましょう。
どちらの楽譜も「C」からスタートしているので、左大文字流が提唱している「相対コード」を使えば、そのまま演奏できるのがこの曲のいいところです。
J-totalのほうは、とにかく簡単なコードにまとめてありますので、こちらを利用するのがよいかと・・・。
でも、これをそのまま弾くと、すっごく弾きにくかったり、リズムが取りにくい箇所があるので、そういう箇所をコントロールしてゆくのが私の仕事でもあります(^^
まず、Aメロですが、 C G G Am7 G Fが2回繰り返しです。
こういう箇所は基本そのままでいいですね。曲のリズム、拍とコードの切り替えがほとんど素直に一致しているので、そのまま弾いてOKです。
ただ、私の場合はAm7をただのAmに簡素化したりします。
Bメロを見てみましょう。
『私が笑える』
の箇所に、コードがギュっと4つも詰まっているのがわかるでしょうか?
こういうところは、理論の上ではたしかに4つコードが切り返されていても問題ないのですが、実際に三線でストロークをして弾いているときに、この拍数で4回切り返しをすると、めちゃくちゃせわしない感じになるのが、この文章だけでも理解していただけると思います。
ほかの部分がだいたい一小節に2回コード変更があるとして、この箇所だけ4回もコード変更があると、聴いているほうも、「え?リズムがここだけすごいね!」と思ってしまいますよね。
なので、コードを2つくらい抜いてカットしてやったりするわけです。
また、専門的ですが、Dmの箇所を場合によってはFにすることもあるし(DmとFはともだち、という話は『三線コード練習帳』をお持ちの方は、ご存知ですね)、よりコードの雰囲気がよく出るように改造を加えてゆきます。
というわけで、今日、ほんとうはyoutubeアップできるかな、と思っていたのですが、まだ少しいじくらないといけない箇所がありそうなので、もうちょっと時間をとってまずコード楽譜を完成させちゃいますね!
次の更新では、実際に演奏をして、コードをどんな風に組んだのかを「種明かし」までするつもりです。
おたのしみに!
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