沖縄三線や邦楽三味線をコードで演奏するプロジェクトです。 ユーザー1800名突破! コード弾きテキストも頒布しています。
2009年1月25日日曜日
【三線ism】 今日は三線レッスンでした。
さてみなさんこんにちは
今日は、三線でのコード弾きの個人レッスンをしてきました。いつもお世話になっている丹波並木道中央公園さんに、かやぶき民家があるので、その一室を借りて、朝から午後までじっくりと練習です。
今回は、一曲をまるごとマスターしたいという希望だったので、Greeeenの「愛唄」をコードで弾けるように特訓でした。チューニングと、単音の基本を軽く学習して、あとはとにかくコードの練習!
今回の生徒さんは、楽器をほとんどやったことがないとのことでしたが、終わりには、ちゃんと一曲演奏できるようになっておられました!
あとは、コードのひとつひとつをキレイに鳴らせるように自分で練習すればOKというレベルまで、あっというまに上達されたと思います。
練習の合間には、三線の音を聞きつけて、公園に遊びにきておられたご夫婦が見学していかれました(^^
写真は練習風景です。かやぶき古民家は内部をリフォームしてありますので、エアコン完備です。外は寒い一日でしたが、暖房が効いた中で快適に練習できました(^^
おなじ並木道中央公園の古民家で、来週の日曜日も「手作り三味線 演奏講座」を開催します。お茶を飲みながらゆったり手作り三味線を練習しようという催しです。
今日現在で8名予約が入っているそうですので、ご希望の方は公園へお問い合わせください。
2009年1月21日水曜日
【三線ism】 三線・シャミレレ用譜尺
さてみなさんこんにちは
三線やシャミレレなどで棹のポジションを振るのに便利な譜尺をスキャンしました。
丹波並木道中央公園での三味線講座では配布しているものなのですが、一般の三線でも使えるのでいちおうご紹介しておきます。
実物はB4サイズの紙に印刷されているので、切り取って棹に張ればそのままコード弾きのポジショニングに使えます。
欲しい方はPDFスキャンしたものでよければ、メールで送りますのでご連絡ください。
A4しか印刷できないプリンタしか持っていないなど、実物(といってもコピーした紙ですが)が欲しい方も相談していただければ、と思います。
2009年1月20日火曜日
【三線ism】 スケジュールが詰まっております。
さてみなさんこんにちは。
しばし更新が止まっておりましたが、新年からスケジュールがびっちりでひとつひとつこなしている今日この頃です。
私事ながら妹が春に結婚するので、その関係の顔合わせやらなんやらでバタバタ。
昨年出していた、映像関係のコンテストの表彰式に出るか出ないかどうしようとバタバタ。
うちの2台ある車の両方とも、これから車検なので、その手配もしないとバタバタ。
今週末は、三線でのコード弾き個人レッスンの予約が土日とも入っているのでバタバタ。
そのあと、引き続いて公園で、こんどの三味線演奏講座用のレンタル楽器の製作でバタバタ。
来週末は手作り三味線演奏講座の本番でバタバタ。
今年に入ってから「コード弾きテキスト」の頒布希望が次々入ってきているのでその対応でバタバタ。
というわけで、一応日程が近づいていますので宣伝です。
2月1日(日)兵庫県立丹波並木道中央公園さんのかやぶき民家にて、手作り三味線講座の演奏編を実施いたします。
詳細は丹波並木道中央公園さんのHPにも載っていますのでそちらでどうぞ。お申し込みも公園の事務室へお願いします。
http://www.tambanamikimichi.info/event_page.aspx#event17
1月25日(日)おなじ兵庫県立丹波並木道中央公園さんのかやぶき民家で、朝9:00から本物の三線で弾く「Greeeen 愛唄」演奏レッスンやってます。こちらは、公園主催ではありません(^^;
とにかくほんまもんの三線で「愛唄」だけを弾けるようになるためのレッスンですので、覗いてみたい方はメールください。
☆☆以下は、最近問い合わせが特に多いので書いておきます。
三線・三味線用のコード弾きテキストをご希望の方は、住所・氏名・電話番号を明記の上、
sanshin_ism34@yahoo.co.jp
までメールでご連絡ください。
2009年1月12日月曜日
ごったん作りました。
さてみなさんこんにちは
左大文字バージョンのごったん(ゴッタン)ができあがりましたのでご報告。
オリジナルは宮崎産の「えびのゴッタン」ですが、左大文字バージョンはいくつか変更点があります。
①材料がすべて余りもの
基本的に廃材で作っています。基本はオリジナルにあわせて杉材を使っていますが、胴だけが圧縮整形材です。あとは、表板がヒノキで裏板はシナベニアです。
② サウンドホール付き
ごったんのウイークポイントである音の小ささと詰まりを解消するために空けています。
あとは構造・サイズともオリジナルと同じです(^^
また、リバース・エンジニアリング中(本物を分析している間)に気づいた点がいくつかあるのですが、えびのゴッタンの製作者さんは、特に糸巻きなど割れが起こりにくいように板の向きを考えて使っていらっしゃることがわかります。
通常の三味線とは違う板目の方向なので、面白いです(^^
2009年1月11日日曜日
【三線ism】 楽器製作中 「宮崎のごったん」のレプリカ
さてみなさんこんにちは
最近、木三味線のごったんにハマッている左大文字です。
ごったんは鹿児島や宮崎地方の民俗楽器なのですが、家を建てたとき大工さんが施主にプレゼントするという習慣があったくらいなので、三味線属のなかでもかなり簡素な作りです。
というわけで、こういうものを見ると自分でも作ってみないと気がおさまらない性分なので、さっそく製作しております。
うちの工房にはいろんな木材が転がっているのですが、私は基本的に安価でチープなものが大好きです。高価で希少な材を使って高級な何かを作ったり、そういう高価なものを買ったりするよりも、いまにも捨てられそうなカワイそうなものたちを使って何かをつくるほうが大好きなもので。
というわけで、今回も廃材利用です。
写真でもわかると思いますが、このごったんの胴は木チップの圧縮整形材のそれも切れ端でできています。棹も、棒材2本の張りあわせです。
伝統的なごったんも杉製ですので、木の中では一番といっていいほど安価な材料でできた楽器ですね。それに負けないくらい、安くてチープな材料で製作中です(笑)
これまでにレポートしたとおり、ゴッタンはサウンドホールがないので音がつまり気味です。そこで、今回製作している楽器にはサウンドホールを空けてあります。
表板はひのきの一枚板なのですが、節があったので節が抜けたところにおなじひのき材で補修したものを使っています。見た目よりも「もったいない」重視で!
裏板はシナベニアです(笑)
材料こそめちゃくちゃですが、これで十分「鳴る!」という計算になっています。何十本も板三味線を作ってきた長年の経験からですが、必要なところに必要な材を使ってやれば、十分面白い音を出してくれるのが自作楽器のいいところです。
たとえば本物の三味線や三線でも、表の皮よりも裏の皮はかならず薄くなっています。つまり皮としては表よりランクが下がるものが裏では使われているわけです。
これを両面とも表皮を使ってやれば音がよくなるか、といえばそういうものではありません。共鳴板として作用する表と、ドロンコーンとして作用する裏では役割が違いますから、「あえてランク下の材を使う」ほうがいいわけです(^^
板張り三味線の設計も同じで、裏板はベニア(それもやわらかいシナベニア)でOKという理論です。
2009年1月10日土曜日
【三線ism】 ごったん演奏 ジュゴンの見える丘&木蘭の涙
さてみなさんこんにちは
おまちかね?の新作はゴッタンバージョンです。
この楽器は棹が長いのと音がつまり気味なので苦労しましたが・・・。まあ、ゴッタンってこんな音なんだ!というデモですから(^^;
2009年1月8日木曜日
【三線ism】 究極のオーディオ三味線
さてみなさんこんにちは
先日より、三味線・三線の胴とオーディオ(スピーカー)を比較しているわけですが、そこまでスピーカーと三味線がおなじ原理なら、というわけで
「オーディオ三味線」
というものを考えてみました(笑)
もちろん、こんな楽器はないのですが、作ってみてどんな音がするかものすごく興味があります。
密閉型、もしくはドロンコーン型の三味線やゴッタンはすでにあるわけですから、「まだ世の中にない三味線のプロダクトデザイン」というわけで!
まずは、バスレフよりも低音を強調できる「ダブルバスレフ」方式を取り入れてみました(笑)
キンキン・カンカン音が特徴の三味線に、まろやかな重低音を加味する(はずの)ダブルバスレフ方式です。
もうひとつは、さらに効率がよく低音を増強する「バックロードホーン」方式の採用(笑)
開口部の筒がホーンのようにどんどん広がりますので、さらに豊かな低音が響くはず。あくまでも「はず」(^^
実はギターではノーマルのバスレフ方式を取り入れたギターが製作されています。シモギターという個人製作のギターですが、通常のサウンドホールのほかにバスレフポートが開いているのが特徴です。
シモギターさんではギターのほかにウクレレも作っているのですが、さすがに「ダブルバスレフ」方式や「バックロードホーン」方式は採用していません。
この2種類の楽器、三味線でもギターでもなんでも作れば「世界初!」となること請け合いです。
2009年1月5日月曜日
【三線ism】 三味線を科学する その3 「三味線胴はマニアック」
さてみなさんこんにちは
今回はこの間からの「三味線の科学」に話を戻します。
三味線の胴は、スピーカのエンクロージャにたとえられる、という話をしてきましたが、いよいよ通常の三味線や三線の胴について研究してみます。
三味線の胴は、表皮を振動させて音を出しますが、そのとき、胴の内部の圧力が皮の振動に合わせていっしょに振動するという話を前回したところです。
ところが、表皮以外の部分が堅くて動かないとすれば、内部で空気圧が高まってしまうので、表皮の振動を邪魔する働きをもってしまう、ということも確認しておきましょう。
そこで、サウンドホールのような穴をあけることで、この内圧(背圧)を逃がすことができるわけですが、通常の三味線や三線はどこにも穴があいていません。
ではどうやって、胴内部の圧力を逃がしているのかがポイントなわけです。
その答えは、おなじくスピーカの種類を考えればわかります。
図に挙げたスピーカは、「ドロンコーン型」もしくは「パッシブラジエータ型」と呼ばれるエンクロージャです。
これは、コストがかかるのであまり製作されない形式のスピーカなのですが、上のスピーカが通常の音を出す振動板の働きを持っています。下のスピーカは、かたちこそスピーカそっくりなのですが、銅線も磁石もついておらず、通電しません。これはスピーカの振動版だけを本物のスピーカの下にくっつけているのです。(スピーカの中ではかなりマニアックな形式です。)
一見役に立たないようなスピーカの偽者なので「ドロンコーン(怠け者のスピーカーコーン)」と呼ばれるわけです。
この偽者スピーカは、上のスピーカの振動によってうまれた背圧によって胴内部の圧力が変化すると、それに応じて一緒に震えます。
本物のスピーカに対して受動的に振動するので「パッシブ」なわけです。
こうして、ドロンコーン型は穴をあけていないのに、サウンドホールと同じように圧力を逃がせるため、低音をちゃんと増強しつつ、かつクリアな音を出せるわけです。
三味線胴も、ドロンコーン型だと考えることができます。ギターに比べてあれだけ小さな胴で、かつサウンドホールなしであれだけ大きな音を出せるのは、ちゃんと音響理論にのっとった構造をしているからです(^^
三味線胴は、表皮で生じた振動とそれにともなう背圧を、裏皮が受動的に受け止めて一緒に振動しているわけですね。
もちろん、スピーカの世界でもそれぞれの形式によって個性や特性が違います。三味線楽器も、「表も裏も皮」だけが正統派なわけではなく、民俗的な伝統や地域の特性などが入り混じりながら発展していますので、いろんな形式があっても面白いとおもいます。
形は似ているけど、実はいろんな働きが違う、ということを知ると、三味線がもっと面白くなりますね。
2009年1月3日土曜日
【三線ism】 ミニミニ華額 パート2
さてみなさんこんにちは
前回に引き続いてミニミニ華額のちょっと大きい判です。
これはかなり実験的な要素が強いのですが、本来縦置きがメインの華額を横置き仕様にしてあります。
こうすることで、風景的な配置ができないか検討しています。
背景が黒なので見えにくいのですが、右端に針金でつくったベンチが置いてあります。ちょっとした箱庭というか、植物で描いた景色を切り取ったような雰囲気を考えてみました。
縦置きは、植物と枠のバランスを取りやすいのですが、横置きは配置が難しいです。
今回も仕込みはオアシススポンジをベースに多肉植物を植える箇所に穴をあけ、そこに株ごと差し込んであります。その上から土をかぶせていますので枠の下側の縁=土の表面になってます。
華額の欠点は、土の深さを深く取れないことで、枠の太さ=土の高さになってしまいます。
このミニミニ華額は小さい方で、2センチ、ちょっと大きい方で2.5センチです。
背景がぬれているのは、霧吹きでお水をやったところだからです(^^;
2009年1月2日金曜日
【三線ism】 ミニミニ華額を作りました
さてみなさんこんにちは
今年の北近畿は正月から雪景色です(^^;
元旦もしんしんと雪が降って、ちょっと積もったりしていたのですが、今日は雨模様で寒い寒い。
そんな中でも、工房に篭って木工作業にいそしんでいた左大文字です。
さて、いつものように華額や楽器を製作しながら、合間を利用して小さな華額を作ってみました(^^
年末に並木道公園さんで小さな多肉植物をいくつか分けてもらってきたので、それを植えるためにピッタリの入れ物はできないかなあ、と研究したわけです。
そこで、通常なら全長50センチを超える華額のデザインをそのままに、今度は極小モードにアレンジしてみました。
写真に載せているミニミニ華額は、全長12センチバージョンですから、フォトフレームとしても小さいサイズになります。開口部は名刺とかカードサイズくらい、といえばわかりやすいでしょうか(^^;
さすがにこれは「生ける」ことは難しいですが、植え込み作業はけっこう楽しめます(^^
ベースにオアシススポンジを内枠いっぱいに敷いて、多肉植物を植える部分はスポンジをくりぬいて土ごと差し込めるようにします。あとはスポンジをキレイにならして、表土に飾り土をならしてあげればOKです。
うーん、やっていることは生け花ではなく園芸ですね(笑)
水やりは、霧吹きでちょっと水を吹いてやるだけでよく、それも少しで長持ちしますので、取り扱いがとても楽です。
デスクサイドで楽しめる華額ですね!
2009年1月1日木曜日
【三線ism】 三味線を科学する その2 「三味線はスピーカー理論で」
さてみなさん、あけましておめでとうございますm(_ _)m
本年もよろしくお願い申し上げます。
ということで、正月の夜長に三味線科学講座の第2回目です。
前回は、ゴッタンと三味線の構造を比較して、音の違いについて軽く考えたのですが、今回はより音響理論的に追求してみます。
三味線や三線の胴は簡単に言えば「箱」なわけですが、振動版がついた「箱」なわけですからスピーカーの箱とおなじ理屈で考えることもできます。
スピーカーの箱は、エンクロージャと呼んだりもするのですが、このエンクロージャの形式には、素直な音から重低音が出せるものまでいろんな形式がオーディオの専門家によって考え出されています。
このスピーカーの形式と、三味線楽器の構造を比較してみるとまた面白い!
まずは図をみてください。
最初の図は、沖学さんの三線キットのように、表板(表皮)だけで後ろがオープンになっている形式です。これは、スピーカー理論ではかなり素直な基本的なスタイルである「平面バッフル・後面開放型」と同じ形です。
この形式は、振動板から発せられた振動が表の振動と裏の振動が混ざらないように仕切りで切り分けた形になっているので、とても素直な音が出るという特徴があります。
ところが周波数の低い低音部分は、箱の外側に回りこんで、表の音に干渉してしまうので、低音が小さくなってしまうそうです。
結果、のびのびと振動するからクリアな音なんだけれど、低音が出ないという欠点が生まれるとのこと。
(余談ですが、中国の二胡はこの形です。表は蛇皮ですが、筒状の後ろは開放になっています)
次に、密閉型を見てみましょう。一見するとゴッタンをはじめ普通の三味線や三線もこれに相当しそうですが、ちょっと違います。くわしい理由はまた説明しますが、ここでは、密閉型では後ろの板は振動せずに堅い板がはまっていると考えてください。つまり、ゴッタンだけが相当する形です。
密閉型は、表板から発生した振動のうち、うしろ向けに出た干渉波を表に出さずに封じ込めてしまう形式です。
このため、内部は空気圧でばねのような動きをするのですが、低音を増強するというメリットと表板の自由な動きを封じ込めてしまうというデメリットが生まれます。
一般的には、この形のスピーカーは他の形式より「詰まったような音になりがち」という傾向があるようです。
そこで、この空気圧を逃がすことを考えねばなりません。それが楽器ではサウンドホールになる「バスレフ型」です。
バスレフ型スピーカーは、低音が増強されて、かつ背圧を逃がすことができるので、豊かな低音を表現することができます。
市販の三味線でこれを実現している楽器はありませんが、(私がよく作っている手作り三味線はこの形です)、ギターやウクレレやバイオリンといった一般的な西洋楽器はほとんどこの形です。
その他、モリンホール(馬頭琴)やトンコリなどの民俗楽器もこれですから、昔の人はちゃんとよくわかって楽器を作っていたのですねえ。
さて、「じゃあ、三線や三味線は密閉型でもないし、穴も開いてないとしたらどんな仕組みなんだ!」とおっしゃると思いますが、これは次回につづきます(^^
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