2008年7月29日火曜日

【三線ism】 手作り新プロジェクト遂行中





 さてみなさんこんにちは

 しばらく更新をしていませんでしたが、着々といろんなことをしている左大文字です。

 ① 次の三味線講座の準備

 ② 依頼を受けて製作している三線型シャミレレの製作

 ③ 新プロジェクトの設計・モックアップの製作

 というわけで今日は③についてちょっとだけ。

 友人と共同で、あるプロジェクトを遂行中なのですが、これも木工作品になりそうです。ただ、サイズをどれくらいにしたらいいのかまだ見えていない部分があって、とりあえずはざっくりと製作してみます。

 図面を起こした時点では想像よりもかなり大きくなってしまったので、モックアップはもう少し小さめにしています。

 おまけにそこそこ大きな木材を必要とするので、材料費も馬鹿になりません。それが小さすぎたり大きすぎたりしたら無駄になってしまうのでもったいない限りです。

 そこで、わが工房では、建築系廃材を活用します。資材の梱包やクッション代わりに使われた廃材がたくさんあるので、それを切ったり張ったりしてある程度の形にして使います。ダンボールなどで模型を作る人もいますが、この廃材だと強度がかなり本物に近く出るので重宝するのです。

 この廃材、キレイに研磨してやれば、そのまま楽器の材料にもできますから、まさに宝の山です(^^

 というわけで、今の段階ではまだなんだかわけがわからない形ですが、これがまた世間をあっといわせる作品へと生まれ変わる・・・はずです(笑)


2008年7月21日月曜日

【三線ism】  手作り三味線講座報告





 さてみなさんこんにちは

 今日は手作り三味線講座の開催日でした。遠くは静岡からも参加していただき、まことにありがとうございましたm(_ _)m

 夏真っ盛り、ということで気温も高く、何かといろいろ至らない点があったかとは思いますが、お許し願えれば、と思います。またご意見やご質問などありましたら、遠慮なくご連絡いただければと思いますのでよろしくお願いします。ブログ等見ていただければ、コメントやメールなどでサポートはいくらでもいたしますので、お待ちしております。

 さて、今日は15棹の満員で開講しました。子供さんがいらっしゃったので、親御さんを含めると20名くらいの参加だったかと思います。

 時間配分は、午前中に棹と胴の製作、午後は駒のとりつけ他各部の調整と演奏という流れなのですが、今日の参加のみなさんは概して製作スピードが速く、時間通りに進行できたように思います。ただ、午後の一部にちょっとむずかしいところがあるので(上駒の製作のところとか、弦の組み付けとか)15棹を個別調整するために時間をとってしまいました。

 演奏の方は、子供さんが多かったのでより簡単な「きらきら星」をチョイスしました。今回はタブ譜も配布したので、基本的な演奏法はOKだったかと思います。

 みなさんの完成した楽器は、いちおう全部チェックしていますが、今回はみなさん手早く的確に製作なさっていました(^^

 参加いただいたみなさん、まことにありがとうございました。公園のスタッフもみな感謝しておりますのであわせてご挨拶申し上げます。

 さて、次回は8月24日に開催予定です。現在予約が11棹ですので、残り4棹と聞いています。ご希望の方はお早めによろしくお願いします。



2008年7月18日金曜日

【三線ism】 ブランコ








 さてみなさんこんにちは

 いよいよ来週の月曜日、というかこの週末が明けたらすぐ公園の手作り三味線講座なのですが、今回は夏休みということもあって、小学生のお子さんも親子で見えられるそうです(^^

 夏休みの工作にも利用していただければ、というコンセプトなので、いちおう「音のしくみ」みたいなことにも触れながら進めていくつもりです。

 というわけで、いくつか体験型ギミックを用意してみました。

 写真は大小ふたつのブランコです。

糸をつるして5円玉がぶらさげてあるのですが、この2つのブランコは大きさが違うので当然振動周波数が違います。

 小さい方は速く振動します。大きい方は遅く振動するので、これは音の振動とおなじです。

 つまり短い弦は速く振動し、高い音になる。長い弦は遅く振動し、低い音になる。みたいなことですね。

 当日はストロー笛も使う予定なのですが、ストロー笛を長く長くつなげてゆくと、振動が数えられるほど遅くなって面白いですよ(^^

 ブー!みたいな音のストロー笛ですが、長くすると振動数が減ってくるので、ブ・ブ・ブ・とどんどん遅くなるのです。


2008年7月17日木曜日

【三線ism】 涙そうそう 三線コードで



 さてみなさんこんにちは

 そういえば、ふつうのポップス系ばかり実験していて沖縄的な楽曲をやっていなかったなあ、ということで定番の「涙そうそう」を(^^

 三線を勉強なさっている方も多くの人が一度は演奏なさる楽曲だと思います。


涙そうそう 三線コード弾きバージョン



 もともと左大文字流のコードは、三線のポジションを念頭に設計していますので、ふつうに三線を弾いている横でコードで弾いてもちゃんと調和するようになっています。

 この場合2棹のチューニングはまったく同じ本調子でOKです。

 テキストお持ちの方は、この曲をやりたいときは、コードブックなどにコードが出ていますので、掲載されているコードをそのまま絶対コードで(巻末のコード表どおりに)弾けば大丈夫です。

 コードブックでは細かくコードが移動する箇所がありますが、私の演奏ではいくつか簡略化しているのでyoutubeの演奏はコードブックどおりにはなりません。ごめんね(笑)

 あと、youtube演奏はチューニングをC#ぐらいにしてます。声が合わないから(^^;


 追伸)ひっさしぶりに三線で演奏です(^^。ふだんふつうの三線じゃなくて板張りとか自作とかで演奏しているのは、集合住宅なので本三線だと音がでかすぎるので気を使っているのです。

 たまに三線を弾くとやっぱり、声の音量より大きくなりますね~。ふだんは気を使って歌っているからか大声を出していないわけです(^^;

 屋外だと逆に、板張りとかは弾かないんですがね!
 
 
 

2008年7月16日水曜日

【三線ism】  肝臓ガン



 さてみなさんこんにちは

 先日急に親父から聞いたのですが、わたしの親族が、急に体調を崩し、慌てて病院へ行ったら肝臓ガンで余命1か月と宣告されたそうです。

 その人はまだ71歳で、直前まで元気でぴんぴんしていたそうですから、人間というのはわからないものです。もっとも、うちの父方の家計は肝臓が弱いらしく、祖父も肝硬変で亡くなったし、親父も私も肝臓があまりよくありません。

 しかし、毎年健康診断を受けて、とくに数値に異常がなかったのに突然のことだったというので、いろんな想いが去来します。

 自分があと余命1か月だと聞かされたらどうするか。・・・そういうことを思わず考えてしまいました。

 人生のプロセスをどう生きたかに焦点をあてる人もたくさんいると思います。それとは逆に、人生の結果として何を残したかに着目する人もこれまたたくさんいるでしょう。

 しかし、余命一ヶ月と聞かされた人が、仮にとても充実した人生を過ごしていたとして、それでもやっぱり「遣り残したことはないか」と考えてしまうのではないでしょうか。不満な人生でも、満足な人生でも「残された時間で何かをなさねば」と思うのだとしたら、私たちは「生の証拠」みたいなものに執着してしまうのかもしれません。

 翻って、私たちが毎日接している「三味線」という文化は、これは先人によって残されたものです。すでに伝統文化などと言われていることからわかるように、これは先人たちの残した遺物といっていいでしょう。三味線文化がヒットチャートと呼ばれることはけしてないでしょうから、やっぱりこれは基本的に過去のものなのかもしれません。

 でも、それが確かに残っている。これはすごいことだと思います。後世の私たちがその曲や楽器を演奏していることそのものが、「残された生の証拠」かもしれません。

 私が、もし余命1ヶ月と宣告されたら、きっとすべてを差し置いて一人でも多くの人に「三味線コード弾き」を伝えようとすると思います。

 もし、この演奏方法が後世に残ったら、文化を残せたとしたら、それは先人が残した伝統文化のように、とてもすごいことだと思うからです。


2008年7月14日月曜日

【三線キットマニアックス】 三線キットに魅せられた人々⑨ 赤唐辛子さんの沖学三線




しばらくぶりでございます。

 今回も沖学さんのキット製作記です。赤唐辛子さんのブログから!

 
 http://blogs.yahoo.co.jp/sarabanzu2005/53985112.html

 クリアニスで仕上げられていますが、いい感じです!沖学三線は、みなさん茶色のステインとかで仕上げる方が多いようですが、完全クリアもいいと思います。

 わたしもクリアのスプレーで仕上げることがありますが、スプレーだと厚み感がなく、地肌を生かした感じになります。

 ニスはなんと言っても「ダイソー」なところがgoodです(^^

 なるべく低コストでいいものを仕上げられそうですね。


2008年7月10日木曜日

【三線ism】 GReeeeN キセキ を三線で弾いてみました



さてみなさんこんにちは


 三線コード弾きというのは、もうほとんどジャンルの制限というものがありません。

 というわけで、最新ポップスでもなんのその、ということで弾いてみました。

GReeeeN キセキを三味線・三線で


 



2008年7月9日水曜日

【三線ism】 左大文字流  コード弾き 研究者



 さてみなさんこんにちは

 さっき食べたお寿司の何かが悪かったのか、じんましん気味な左大文字です(^^

 さて、左大文字流のコード演奏を開発したのは、当の本人わたしなのですが、いろんな楽曲が三線・三味線コード弾きで弾けるかどうか検証してくれる「左大文字流研究者」(通称、嫁)がいてくれるのでありがたいです。

 その研究者、最近は宇多田ヒカルさんの歌をずっと弾きまくって歌いまくっています。で、急に「これ弾いて」とコード進行だけ渡してくるので「弾けるか!」とつき返します。

 はい。開発者とはいえ、全部のコードを記憶しているわけではないので、コード表から拾わないと押さえられないコードがあるわけで。それは実践を積んだもののほうが勝ちです(笑)下手したら奥さんのほうが、たくさんのコードを知ってるかもしれないのですが、いまのところ彼女は押さえ方が下手なので、私のほうがえらそうにできるわけです。

 というわけで、参考までに、宇多田ヒカルさんはさすがやな~!というコードの展開をご紹介。ギターでやってもいいのですが、左大文字流でやっても超かっこいい進行をコピっておきましょう。JASRACがうるさいので、曲名は書きませんが、個人的にも「しぶいな~」とちょっと感動した流れです。

 サビ

 Am F C G  Am F C G ×10回

(なんの曲かばれそう(笑))この10回繰り返しもなかなかです。久石譲さんのミニマルミュージックみたい(^^;


 で、私が気に入った展開はこれ↓

 Em F#m Bm E  Em F#m Bm E ×2回

 Bm F#m Cm G  Bm F#m F E

 うーん、しぶいな~。


2008年7月4日金曜日

【三線ism】 三線で洋楽シリーズ2 アルマゲドン



 さてみなさんこんにちは

 ぐだぐだですが、こんなのもリリース(^^



 
 

2008年7月3日木曜日

【三線ism】 三味線哲学 左大文字ひとり語り



 さてみなさんこんにちは

 「浜崎あゆみみたいな感じで、江戸時代に流行っていた音楽って、どんな音楽ですか?」

 ・・・というテーマの記事が、7月号の邦楽ジャーナルに載っていて、「ああ、いつも私が考えてることに通じるなあ」と頷きながら読んでいます。

 この記事は、千葉優子さんの「江戸のニュー・ウエーブ」と題する文章なのですが、簡単にまとめると、三味線音楽というのはいまでこそ「伝統」のように受け止められているけれども、江戸時代当時は、新しく生まれた「庶民派のポップスやロックに近い」ノリの音楽だった、という内容のものです。

 先日も、江戸では「工工四」がみんな読めた?!という内容の記事をここにも書きましたが、三味線音楽のポップス性は、そのことにも関係します。

 たとえば、江戸時代は尺八を吹くのを許されたのは「虚無僧」だけでした。おなじように、三味線音楽も庶民にしか演奏できず、武士は三味線を弾けない、という身分制度と密接に関係した縛りがあったのです。だからこそ、民清楽は、身分にしばられず誰もが楽しめる音楽として広まったわけですから、身分と音楽の問題は、とても重要なファクターだということになります。

 沖縄では本州と逆で、三線は武士と貴族階級にしか許されない楽器でした。現在のように誰もが蛇皮の三線を持てるなんて考えられないことで、三線音楽というのは民謡どころか、超特権階級向けの「宮廷音楽」だったわけです。
 沖縄音楽で「古典」といわれる分野が、この宮廷音楽で、その後、王朝や武士の支配が崩壊したあとに庶民に三線が降りてきてからの音楽が「民謡」となるわけです。

 ここでも、身分と音楽の問題が根底にあるわけですね。

 さて、それはさておき、今回は音楽の「現代性」についてちょっと書きたいと思います。音楽だけでなく「最近の若者のことばは乱れてる」みたいなときに使われる意味の「ことば」なんかもおなじだと思うのですが、音楽やことばは常に「今を生きている」ものだと思います。

 つまり、伝統的な音楽や伝統的な日本語みたいなものがある一方で、いつの世も「今ドキの」「現代チックな」「イケテル」音楽やことばが、世間にはかならず流布するわけで(^^

 三味線音楽だって、はじめは浜崎あゆみだったわけですから、むしろ「しっかりとした伝統」なんてものが本質的にあるのかどうかさえ疑わなきゃならないことになるのです。

 先日の琉球ワールドでみなさんが演奏している三線の音色を聞いていましたが、その大半が「涙そうそう」とかのポップスだったのがある意味苦笑でした。

「なんだ、みんな三線が好きとか、沖縄民謡がやりたいとか思って三線を弾くんだけど、ぶっちゃけ実際は現代ポップスをやりたいんだ」
ということに、気づいてしまったからです。

 邦楽ジャーナルを読んでいても、おなじ現象に出くわします。
「琴によるポップスコンクール」なるものがあって、演奏曲は「キューティーハニー」とか「夜空ノムコウ」とか。
「尺八とピアノとベースでジャズや古典を」というCDとか。「筝で辿るシンガーソングライターの系譜」というイベントとか。

「なんだ、みんな三味線やお琴や尺八で、結局ポップスをやりたいのね」
ということが「伝統音楽」の隠れ蓑のなかに見え隠れしている現実があるのです。

 もちろん、いまのは皮肉っぽいですが、逆に言えば、こういう現代的なアプローチをしなければ、邦楽に見向きもしてくれないという世の中の現実があるとも言えます。そうしなければ、もっと早期に絶滅してるはず・・・、という現実。


 そこで、思うこと。「じゃあ、ぶっちゃけてポップスやればいいじゃん。ロックやればいいじゃん。別にかっこつける必要なんてなくて、三味線の本来の姿、つまり『イマドキ』音楽に戻ったっていいじゃん!」という本音です。

 そう心の中で思っている人たちが、実は左大文字流に飛びついてくれています。メールをくださる人は、かならずといっていいほど2パターンに分かれます。

 ひとつは「邦楽器でそんなことができるんですか!やってみたい!」という人。そして、もうひとつは「これこれ!これがやりたかったんです!ぶっちゃけ!」という人。

 誰もやらなかったことかもしれませんが、実は「誰もがやりたかったこと」が左大文字流なのではないでしょうか?

 だからこそ、コード弾きは邦楽の世界を変える潜在能力がある、と信じています。

「わたしが変える、変えて見せよう!」というコード弾きじゃなくて「みんなが邦楽の世界を、ほんとは変えたがっている」ことが、いま証明されつつあるのかもしれません(^^


2008年7月1日火曜日

【三線ism】 三味線で洋楽をやるとどうなるか セリーヌ・ディオンの場合



 さてみなさんこんにちは

 今日のテーマは、「三味線と洋楽」です(^^

 三線や三味線は、邦楽器だと思われがちですが、音が出る以上楽器に国境はありません。ましてや、三味線楽器は、フレットレスな超フリー音階の楽器ですから、どんな国の音楽にでも即時対応が可能です(笑)

 ということで、今日は、三味線で洋楽をやってみる、というテーマで一曲お届けします。




My Heart Will Go On 三線で! Celine Dion

 ジャーッッック!