2021年5月30日日曜日

三味線と三線の「スケール」の話。

 

 さてみなさんこんにちは。

 

 実はすごーくすごーく昔にブログに書いたことがあるのですが、ようやく映像でちゃんと説明できるようになったので、今日は

 

「スケール」

 

について説明したいと思います。

 

 


(三味線・三線と「スケール」の話)

 

 ギターには「スケール」という概念があって、ある特定のジャンルの音楽やフレーズを弾くときには、

 

「この音の連続で、それっぽい楽曲を作ることができる」

 

というものなのですが、 ブルースでは決まったスケールが使われたり、決まったスケールで作ったリフが繰り返されたり、とマスターすると便利なものです。


 さて、左大文字流の考え方は、「三線や三味線を世界楽器にする」というものですから、三味線系楽器でも「スケール」の視点で考えます。


 そうすると、実は「三線や三味線にも、しっかりスケールがあるんだ!」ということがわかってきたわけです。


 三味線や三線の世界では、流派やジャンルごとに「ポジション(ツボ)」や「楽譜」の表記の仕方がバラバラなので、それらを統一して客観的に考えることはあまりありませんが、いったん全部をニュートラルに考えると、おもしろいことがわかります。


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 動画でも説明していますが、弦長に対して、半分の位置を12として、解放弦を0に設定して音階を割り振ると、12のポジションができます。


 そのうち解放弦である0と5の間に、いろいろなスケールが存在することがわかりました。


(チューニングは本調子です)


◆ 沖縄音階  0と4と5のラインを使った音階


◆ 民謡音階  0と3と5のラインを使った音階


◆ 律音階   0と2と5のラインを使った音階


◆ 都節音階  0と1と5のラインと使った音階


◆ 西洋音階  0と2と4と5のラインを使った音階



となります。


 ギターではスケールがあっても、「ある列ごとに音階が揃う」ということはありません。だからスケールの運指をバラバラに覚えなくてはいけないのですが、三味線系楽器の場合は、


「1列ごとに、綺麗にそろう」


という特徴があります。不思議ですね。

 

 沖縄三線、奄美三線をはじめ、本州の三味線も、津軽三味線もおなじようなチューニングのシステムで共通して弾けるのは、こうした理由があるからです。

 

 三味線楽器は、ほんとうにおもしろいと思います。

 

 






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