2011年9月6日火曜日

【三線ism】 サイレント三線の構造について



さてみなさんこんにちは

しばらく更新が滞っていましたが、工房でちまちまサイレント三線を作っているので、停滞中です(^^;

さて、どんどん制作中なのですが、構造について質問があったので、ご説明します。


写真は、サイレント三線S3の心臓部、ダミーシステム部分です。

基本的に、サイレント三線は「棹だけ」なのですが、私が作っているサイレント三線は、棹にそのまま下駒が乗っているのではなく、駒部分は空中に浮いているのです。

どうしてこんな形になっているのか?という質問なのですが、棹に直接コマをつけてしまうと、コマの震動はそのまま棹に伝わり、棹を手で触っている震動も、すべてコマ側に伝わってきてしまうのがわかるでしょうか?

なので、棹はさお、コマはコマで独立して音を響かせることができるように、「浮かせて」いるのです。

この形は、実は通常の三線や三味線もおんなじで、コマは皮がピンと張ることによって、胴の中心を通っている棹に触れることはありません。

なので、このひのきの板で作った「ブリッジ」部分は、三線でいうところの「皮」のダミーを果たしているのでダミーシステムと呼んでいます。

ちなみに、このブリッジの板は、3ミリしかないので、とても薄く、お送りしている楽器の中には、弦の張力とのバランスの関係で、ゴムの支えが入っているものもあります。そのあたりは個体差がありますので、ご理解ください。

また、ピエゾピックアップは、コマの真下ではなく、ちょっとずらした位置に貼り付けしています。これも、コマそのものの音を拾うのではなく、コマによって伝達された皮の音の響きをできるだけシュミレートできるように、「皮」の部分に貼り付けてその音を拾うようにしています。

サイレント三線、人気のため3週待ちですが、待ちきれない人は自分で作ってみてね!

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