ラベル ゾボー の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル ゾボー の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2026年2月25日水曜日

学校吹奏楽の衰退を止める方法!

 

 学校教育における「吹奏楽」の衰退が危機感を持って叫ばれるようになってきましたが、今日も関連の記事がありました。


「吹奏楽部」が部活の地域展開で継続が困難に?https://dot.asahi.com/aerakids/articles/-/275921


 少子化や経済が厳しくなってきたことで、学校における「部活動」としての吹奏楽が崩壊に近い状況になってきている、というお話。


 私もその昔高校に勤めていたので、部活動における吹奏楽というものの立ち位置は十分に理解しているつもりです。


 吹奏楽部というのは、文化系の部活動の中でも「ほぼ体育会系」のように言われることがあるように、チームでの膨大な練習が欠かせなかったり、高い楽器をなんらかの形で入手、維持しなくてはならなかったりと、なかなか大変な部活動であることは事実です。


 そして、野球の応援やら課外・外部での活動もあり、「人数とお金」のコストが非常に高い部活動である、という特徴があるのです。


 そりゃあ、少子化が進んだり、昨今のようにインフレが進んだ状況では、衰退してゆくのもやむなし、という気がします。


 このブログや記事でも書いていますが、「三味線」「和楽器」界隈では一足先に邦楽文化の衰退を実感してきました。それがいよいよ、学校部活動としての吹奏楽にまで降りてきたという感じもしますね。


(そもそも海外ではギブソンが倒産するなど、ギター文化も衰退気味なのです。さもありなん)


=========


 さて、学校文化としての「吹奏楽の衰退」を止める方法はあります。


 ただ、実際には音楽教師たちの「ものすごい意識改革」を伴いますので、それを実現に移せる力量のある指導者がどれだけいるか?ということは疑問符がつくでしょう。


 でも、「方法論としてはある」ので、その話を書いておきましょう。


 それは、「ゾボーバンド」の復活です。


 1800年代のアメリカでは、現代の吹奏楽が発展する黎明期に「ゾボーバンド」が盛んに活動していました。そこから経済が発展して、文化も広がっていわゆる「管楽器による吹奏楽」が本格的に広がっていったのです。


 ということは、逆に衰退してゆくわけですから「ゾボーバンド」を活用すれば、ハードランディングではなくソフトランディングが可能になる、というわけ。



 そして、このゾボーを活用する際に、「学校教育としての吹奏楽」との連携を再度プログラムし直すことです。


 というのは、現在の学校では


■ 学校教育としてのリコーダー管楽器授業や、鍵盤ハーモニカ授業



■ 学校部活動としての吹奏楽のレッスンレクチャー


がまったく連動していません。別々の楽器、別々の内容を教えていて、シームレスなつながりがまったくないのです。


 そのため学校教育で学んだリコーダーは、その後「どこでも吹く機会がない」まま、かつての児童生徒は大人になってゆきます。


 片やもう一方では、「吹奏楽部のメンバーや担い手がいない」ということが起きています。


 そりゃあ、全然違う内容をそれぞれでやっているのですから、人材と能力が無駄に垂れ流れているわけですね。


 その中間、ミッシング・リンクを埋めるのが「ゾボー」です。


 つまり、学校教育で「ゾボー」を取り入れていれば、それはそのまま吹奏楽へ持ち込めますから、吹奏楽部としての活動や、あるいは対外的に「ある程度の人数が必要な場合」には、授業と連動させて


■ 吹奏楽楽器+ゾボー構成


にすればいいわけです。そして吹奏楽の楽器は、「部活動の部員」を配置して、ゾボーのほうは、「授業の生徒」を配置すれば、ビッグバンドがそのまま成立する、ということになります。


 なんなら、野球部の応援に駆り出される場合、「吹奏楽+ゾボー構成」であれば、吹奏楽部の部員が少なくても、ちゃんと大音量の音楽が成り立つでしょう。


(どうせ一般生徒も駆り出されるのであれば、現地にはどちらの生徒も行くわけですから)


==========


 とまあ、現役の音楽教師であれば


「なんていう無茶な凄いことを言うんだ!」


という話ですが、吹奏楽とゾボーをシームレスに「認めることができるかどうか」だけで、全然違った結果が生じるわけです。


 ゾボーなんて楽器じゃない!


という意見もありそうですが、それなら音楽教師はなぜ「合唱」の指導をしているのでしょうか?


 合唱の指導が大切で、ゾボーはまがいものだからダメだ、というのであれば、それこそ吹奏楽は単なる権威主義の塊だとバレてしまいますから、そりゃあ、滅びるのは自然の流れ、ということになってしまうでしょう。


 もちろん、現状では「ゾボー」が市販されていませんが、このスタイルを「やる」と決意すれば、ヤマハですら


Trova

https://jp.yamaha.com/products/musical_instruments/winds/casual_wind_instruments/trova/index.html

のような楽器を開発できるわけですから、安価で学校教育向けのゾボーは、比較的早く用意できると思います。


YAMAHA Trova


 まあ、そんなわけで、ゾボーの現代版である「タンバトーン(ロングトーンカズー)」は、吹奏楽関係者にこそ試してほしいなあ!と思っています。


 これは私が学校関係者だったからこそ、そして衰退する和楽器(三味線)愛好家だからこその提案なのです。


 黙って滅びを待つのは、哀しいじゃありませんか!



タンバトーン(ロングトーンカズー)





 

2025年12月11日木曜日

失われた「幻の楽器 ゾボー」を求めて サウンド編

 

 さてみなさんこんにちは。


 前回は「ロングトーンカズー」が属すると思われる「カズーのでっかい版」な楽器「Zobo(ゾボー)」について紹介しました。今回はその続きです。



 1800年代から1900年代のはじめにかけて流行した楽器なので、失われた謎の楽器といっても過言ではありませんが、では


「その音、サウンドはどんなものだったのか?」


が大変気になります。


 ゾボーはカズーの「きょうだい」みたいな楽器なので、カズーの金管部分が拡大されたもの、と考えればおおよそのサウンドの想像はできるのですが、やはり音を聴いてみたい!というのは誰もが思うところですね。


 というわけで、現代に残る「ゾボー」の痕跡を調べてみました。


 当時物ではなさそうですが、現代でもわずかに「ゾボー」の痕跡を残した楽器が販売されたりしています。おそらく当時のゾボーも、似たような感じだったのではないでしょうか?



1)Kazobo カズーボー


 「カズービー?」「カズーボー?」みたいなふざけた名前がついていますが、Zoboらしさを残した現代版の「カズー・ゾボー」だと思います。


 カズー構造にラッパがついているので、ちゃんと「Zobo」として成り立っています。


 こちらのモデルはT型になっていて、レゾネーター(膜)が2つ搭載されているのが特徴です。



 ちなみにこちらも同じモデル。カラーバリエーションがたくさんあるようです。いちおうアマゾンでも買えますが、けっこう高いです。(1万円弱)



2)トランペットカズー


 


 さて、つぎは「トランペット型カズー」です。これはZoboの雰囲気をまとっていますが、どちらかというと玩具性が強く、まさに「トランペットの形に似せたカズー」です。おなじ会社が「トロンボーン型」も販売しているようです。


 構造的にZoboとして洗練されているわけではありませんが、ラッパがちゃんとついているので、通常のカズーよりはZoboとしての遺伝子がわずかに感じられます。



3) Kazoobie Wazoo (カズービー ワズー)



 「カズービー」とか「ワズー」とか、いろいろ違った名前がついていますが、雰囲気だけで「わかる」のが面白いですねww


 こちらはカズーのレゾネーターからラッパが伸びているパターンです。



 この動画では「カズー」と「ワズー(レゾネーターラッパ)」と「カズーボー」の音色の比較が紹介されています。



==========


 これらの動画を検証すると現代版のZoboは「Zobo(ゾボー)」という名では残っておらず、カズーと合体して「Kazobo(カズーボー)」という名前でわずかに知られているように思えます。


 また、サウンド的にも、ラッパが長くて大きければ、ホーンの効果が増大しているようには聞こえますが、


 根本的なサウンドはカズーのまま(笑)


であるようにも聞こえます。


 まあ、このへんが、Zoboが現代にきちんと残ったり広まったりしていない根本原因ではないでしょうか?


「あまり、カズーと変わらんww」


というのがオチになっているようです。


 ただし、このオチには左大文字さん的にはかなり異論があって、


「ロングトーン奏法を取り入れていなかったから、Zoboは廃れた」


のではないか?と疑っています。


 それがどういうことなのかは、まだまだ今後も説明してゆきますね!





 

2025年12月10日水曜日

失われた「幻の楽器 ゾボー」を求めて Zobo 

 

 さてみなさんこんにちは。


 最近は連日「ロングトーンカズー」の開発に勤しんでいる最中ですが、試作品はかなりよい音(好成績)を残しているので、いよいよ頒布用の製品を作っていこうかな、と思案しているところです。


 これまで木製の弦楽器(三味線やポケットロックなど)はたくさん作ってきましたが、管楽器は初めてなので、やはり


「口をつける」


という点には気配りしようと思います。


 幸い「食品衛生法対応の接着剤や、塗料」などもあるので、それらを使って組み上げれば、口が触れても安全なものをつくることができます。


 また合板を使うと、そこに使われている接着剤の素性もわからないので、木材は無垢板を使用する予定です。


=========


 さて、今回はこの「ロングトーンカズー」をめぐる不思議なお話!!


 実はこの楽器「めちゃくちゃ性能がよくて、良く鳴る」のですが、なぜか元になった楽器である「カズー」は、おもちゃのままであまりパッとしません。




 カズーの原理は十分能力が高いのに、「カズー」そのものは、玩具ジャンルから大きく発展することはなく、いまに至ります。


 で、ロングトーンカズーを作っているうちに


「この楽器は、ある意味わたしの発明のようなものなんだけれど、はてさてこれまでにこんな楽器を誰も思いつかなかったのだろうか?」


という疑問が生じてきたのです。


 カズーがおもちゃのままでずっと存在するということは、大変に不思議です。

 ちょっと改良すれば「ロングトーンカズー」のように、とてつもなく能力が跳ね上がるのに、どうして誰もそこに手をつけてこなかったのでしょうか?


 それを調べていると、なんとすごいことがわかりました。


 それは、


「実はカズー(KAZOO)にはゾボー(ZOBO)という兄弟のような楽器があって、それが1800年代から1900年代初頭にかけて、アメリカで大流行した」


というお話でした。


 カズーのほうは、なんとなく多くの人が聞いたことがあると思いますが、ゾボーのほうは、誰も知らないと思います。


 そしてなんと、当時ZOBOは、50万台以上も売れて普及していたらしいのです。


(それはロングトーンカズーの性能を知っていると、よくわかります。この楽器は、それくらい普及してもおかしくない性能を持っているからです)


 ゾボーというのは、カズーがもともと金属板でできていることを発展させて、金管楽器に仕上げたものです。




 形状はいろいろありますが、簡単に言えば「カズーにラッパがついたもの」ということになります。

 そしてごくわずかに「音程を調整できる機構」がついたものもありますが、大半はそのままの直管です。


 ゾボーが1800年代にどんな感じで吹かれていたのか、AIに描かせてみましたが



↑イメージはこんな感じ(笑) ただしこの画像は生成AIによるものなので、多少の誇張はあります。


 実際のゾボーがどういう楽器だったかは、海外のサイトに詳細がありますので、興味がある方は覗いてみてください。


https://brasspedia.com/index.php?title=Zobo_and_Songophone


https://marge.home.xs4all.nl/Zobo.htm#.U9JAiOnlqUk

 

いずれも、マニアックなサイトで、実際にはこの楽器は「アメリカにおいてもすでにほとんど失われた、幻の楽器」であることがよくわかると思います。



なかには、このゾボーを復活させようとしているナイスなアメリカ野郎もいるようで(笑)


https://fabacademy.org/2022/labs/aalto/students/arthur-tollet/projects/Zobo.html


こちらは3Dプリンタでの作例ですね。左大文字みたいなおっさんが海外にもいるということで、心強いです。


==========


 さてゾボーとはなんぞや?


ということをまとめると、上の海外サイトにもありますが


「ホーンカズー」「ソングフォン」


ということになるでしょう。まさにホーンがついたカズーで、なおかつ歌で演奏するフォンです。


 ところが私が作っているのは、金管ブラスではなく「木管」です。もともと左大文字は木工系しかやっていないので、金管は未経験。


 そのため、ロングトーンカズーは「ゾボーの一種」とも言えますが、実はゾボーには木管系のものもわずかに存在したようです。



 それはこういう感じのもので、今で言う「ウッドカズー」と「リコーダーやクラリネットなどの木管楽器」との中間仕様みたいな感じになっています。


 というわけで


「ロングトーンカズーは、ゾボーの2025年版」


と言っても過言ではないでしょう(笑)



==========


*専門的な注釈*


 ゾボーやホーンカズーは、構造を見る限り「カズーにホーンをつけたもの」です。ということは、当然「人間の声の成分をそのまま発する」仕様であることは変わりません。


 なので、カズーのように「人間の声っぽさ」は残ったままで音が出てくるので、多少の「おかしさ」は残っていたかもしれません。


 しかし、ホーンがついていることで、拡大・拡散されるため、(実際の音がどんな感じだったかは想像するしかないですが、)「意外と楽器らしく聞こえた?」可能性もあります。


 現在のカズーでは本体があまりにも短いため、管楽器としての性能が発揮できていない可能性もありますね。


 それに対してロングトーンカズーでは、「人間の声らしさを減衰させる」ことに主眼を置いていますから、「木管ゾボー」と似た音がするものの、わずかに雰囲気は異なると思っています。


 もちろん、このあたりの音のニュアンスの違いは、「ロングトーン奏法」を用いるか否かで大きく変わってくるため、とても興味深いナゾと言えるかもしれません。


 あるいは本来の昔のゾボーを持ってきて、ロングトーン奏法で吹けば、さらに金管楽器らしさがアップすると思います。