前回の記事でお伝えしたPoketRock AIR ですが、2号機を製作中です。
構造が完成して、軽くラッカーを吹いたところ。
あとはこれに、ペグを取り付けて弦を張れば完成。
本家のポケットロックもそうなんですが、とにかく「世界で一番簡単な弦楽器」であることは間違いないので、なーんか面白い使い方がないかなあ、と思っています。
前回も言いっぱなしでやってませんでしたが、近いうちに音をyoutubeにアップしようと思っております。はい。
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それにしても、手作り三味線はもとより、
なんでまた2弦の楽器を作ってるの?
という疑問を抱かれるかもしれませんが、私も最初は自分でそう思っていました(笑)
3弦という素晴らしい楽器を自由自在に操っているのに、なんでまた2弦なのかと。
もちろん、どんぶらこにしてもポケットロックにしても最初はお遊び程度の試作だったのですが、これがまた触ったり遊んだりしているうちに
シンプルという最小にして最大の機能美
みたいなものがじわじわにじみ出てくるようになりまして・・・。自らそのトリコになってしまったわけです。
これはたぶん、画像でみててもわからないし、動画で音を聴いてもわからないのですが、
(そもそも、みかけはほんとうにチープだし、音もウクレレや三線に対して貧相)
なんていうか、とにかくじわじわ来るんです。
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私自身、作ってから数ヶ月は、こんなもんどこがええねん、と思っていました。特にAmが最初出しにくかったので、
使いづらいなあ
と思っていたくらい。
ところが、その出しにくいAmを含めて、「ん?もしかして、こいつは意外にイイやつかもしれない」に変わってきて、
これは、マジで面白いわ
にランクアップしてくるんです。なぜか。
その答えは、三線でも、三味線でも、実は高いほうの2弦がメロディ担当で、低い1弦がベース担当なんですね。もちろん、低い弦に必要なメロディが乗ってくることはあるんだけれど、ほとんどの場合は、1弦はベースとしてしか機能していない。
なので、究極的に三線や三味線の音を削ぎ落としてゆくと、高いほうの2弦というのは、実はシンプルにして多くの役目を担っていることがわかってきたんです。
こういう感覚は、いわゆるアメリカ人が好きそうな「ZEN(禅)」的思想に似ていて、尺八でいうなればなんで穴が5つしかないねん、みたいな感じです。
ドレミファソラシの7音あるから、リコーダーなんかはその音にぴったり合った孔数で設計されるんだけども、尺八は5音なのに、半音は吹き方で出してしまう、みたいな「ZEN感覚」。
ポケットロックやどんぶらこは、3和音を2音で表現してしまい、かつちゃんとコード感が成立しているあたりは、尺八と通じるものがあるわけで。
たぶん、あとからじわじわくるのは、こういう悟り感覚なんでしょうね。実は。気付きとか、腑に落ちるとか、アハ体験とか、そういう「体と心に落とし込んでくる感覚」が得られるのが、いいところだと思います。
とくに、もともとギターとかフルサイズの完全楽器をやっていると、よけいに不完全ならではの妙みたいなものに心をくすぐられる感じかなあ。
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