さてみなさんこんにちは。
まいどおなじみですが、サイレント三線SP3を製作しました。
今年はなぜかSP3の製作依頼が多く、順番待ちが発生するくらいになっています。順次製作してゆきます。
製作期間は約1ヶ月くらいかかりますので、ご了承ください。
沖縄三線や邦楽三味線をコードで演奏するプロジェクトです。 ユーザー1800名突破! コード弾きテキストも頒布しています。
さてみなさんこんにちは。
まいどおなじみですが、サイレント三線SP3を製作しました。
今年はなぜかSP3の製作依頼が多く、順番待ちが発生するくらいになっています。順次製作してゆきます。
製作期間は約1ヶ月くらいかかりますので、ご了承ください。
さてみなさんこんにちは!
この夏は、家族ともども夏パス万博勢だった左大文字ですが、万博ではもちろん印象に残った出来事やモノがたくさんあった中で、特に記憶にこびりついているのが
「アンビエントミュージック」
でした。
「アンビエント」というジャンル、環境音楽というジャンルそのものは、もちろん知識としても音楽としても知っているわけですが、
■ 万博専用に
■ 新たに収録された
■ アンビエントががっつり流れている場
というのは、ちょっとめずらしく、新鮮に感じたものです。
そりゃまあ、商業施設でクラシックがうっすら流れている、みたいなのもアンビエントの一種なわけですが、万博ではふだん接することのない「バリバリのアンビエント」がそこかしこで流れているので、とっても不可思議な感じがします。
そんな中で、西ゲートから入場して、最初にお出迎えしてくれるのが、
「ドドン、ドコドコ」
みたいな、なんとも言えないベース音!笑
このゲート・インしてからのいちばん最初のお出迎えが、めちゃくちゃアンビエントなので、異国情緒ともちがう、なんとも形容詞しがたい気持ちになるわけです。
もちろん、広い会場のあちこちで、それぞれ違うコンセプトのアンビエント・ミュージックが流れており、その全貌は
https://expoworlds.jp/ja/sound/
にて紹介されていて、かつすべて聴くことができます。
私の場合は、最初のゲート付近の音楽にやられてしまったので、その作曲者さんを調べてみると
KEIZOmachine!
という方だとわかりました。6名の作曲者がおり、西ゲート、東ゲート近辺は、この方が担当のようですね。
https://ja.wikipedia.org/wiki/KEIZOmachine!
なんとまあ、左大文字とおない歳で、パーカッション系の方だとか。
もちろん、会場に行かれたみなさんそれぞれ、好きなジャンルの音楽が違うと思うので、ぜひ上記サイトでお気に入りの楽曲を探してみてください(^^
10月で万博は終わってしまいますが、サウンドをダウンロードしておけば、もうすこし「浸れる」かもしれません(笑)
さてみなさんこんにちは。
前回、前々回と実験を続けている「三味線弦の代用品」についてですが、いろいろ張ってみています。
その中で、前回は新作ゴッタン「ポリリズム」に「水糸ナイロン」を張ってみたのですが、いちおう音が出ることは出ます。意外にもちゃんと鳴るので、逆に驚いたくらいです。
ただ、「音の伸びがない」とか「ぽよんぽよんしている」とか、文句を言いだしたらキリがなく、よほど困った時意外には使わないかもしれないな、という感じがしています。
ポイントは
◆ とにかく弦の硬さが必要
ということです。
ナイロンテグスにしても、水糸・撚り糸にしても「ナイロンの繊維に対して、硬度が足りない」のが、楽器弦としての性能が落ちる最大原因だと思います。
三味線弦のトップメーカーである丸三ハシモトさんでも、ホームページを見るとナイロン糸にしてもテトロン糸にしても、
レイトーン
https://www.marusan-hashimoto.com/product/items/?cate=14
”ガンマ線を照射して、硬質化させている”
と、おっそろしいことをさらっと書いていますが、たぶんこれがミソで、ほんとうに硬くないといい音にならないようです。
で、実験として弦に「糊(でんぷん質)」をコーティングさせてみたりもしたのですが、たしかに糊付けすると弦に張りがでます。
ただ、絹糸と違い、ナイロン繊維にデンプンコーティングしても、本質的にはなじまないので、(プラスティックとアミロースだから??)
なんか微妙に違う!
感じになってしまうのです(笑)
★ 絹糸は主成分であるタンパク質「フィブロイン」とその周囲を覆う「セリシン」という2種類のタンパク質から構成されており、セリシンのほうは、水溶性があり、接着性もあるため糊とよく馴染むのだと思われます。
★ ナイロンも、実は吸湿性があるのですが、糊となじむのかは、なんとも・・・(苦笑)
★ 三味線系には「餅米糊」がよく使われますが、もしかしたら糸も「餅」コーティングなのかもしれません。
★ うるち米はアミロースのみで、餅米はアミロペクチンのみなので、そこらへんの違いがあるかも。
★ もしかするとナイロン繊維にも、「もち米糊」をコーティングすれば結果が違う?!
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しかし、そこまで追求してゆくと、せっかく安い弦の代用品を探していたのに、結局
「三味線糸を作るのとおなじ工程を経て、コストがかかってまうやんけ!」
ということになりますね。
というわけで、この段階としての「おすすめ代用弦」をセットアップしてしまいましょう。
それは
◆ ナイロンテグス No10/No7/No5 のセットです。
ちょっと三線よりは細くなりますが、長唄系細棹三味線糸との中間くらいになるでしょうか?
このラインナップだとホームセンターや100均一などでも入手しやすいので、おすすめにしておきます。
No10 0.52ミリ
No7 0.435ミリ
No5 0.37ミリ
が基本で、ここからNo18 0.70ミリ くらいまではズラしてOKだと思います。
ホームセンターでは、No10の次はNo30くらいしか置いていない場合が多いのですが、No30は0.91ミリもあるので、けっこう図太いです。
撚り弦であれば0.9ミリでも違和感がないけれど、ストレート弦の0.9は、ぼよんぼよんでアタック感もなく、ちょっとしんどいと思います。
ストレート弦ばかりになりますが、その分細めで「シュッとした感じでまとめて」ゆけば、まあ心地よく弾けるでしょう(笑)
さて、ナイロンテグスの場合は、硬度がやや足りないので、弦伸びします。
しばらくはチューニングが安定しませんが、そのうちきちんとおさまってくるので、ご安心ください。
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実は市販三味線系楽器での「ナイロン弦・ストレート3本セット」は、採用例がけっこうあって、
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しかし、普通の人は、普通に三味線弦なり、三線弦なりを買ったほうが早いと思います。
イベントなどで「とにかく安価な手作り楽器と弦を大量に用意しないといけない」場面に出くわす左大文字ならではの実験でございました!!
(おしまい)
さてみなさんこんにちは。
ゴッタン楽器の新作を研究中です。試作品が完成! ポプリズムと名付けました。
カラーとデザインをポップに全振りしてますが、基本はこれまで通りの「ゴッタン」や「ごみせん」「GTR」の系譜を引き継いでいます。
今回は試作ですので、相変わらず廃材利用で作っています。
ゴッタンにしても、三味線にしても、「とにかく手にとってもらって、面白そうと思ってもらう」ことを主眼にしておりますので、こういうまとめ方になりました(笑)
楽器としては、材料の価格が安くてもしっかり音が出るようにサウンドホールありにしています。
まさに今回はそこらへんに転がっていたありあわせの材料で作っていますが、これまで通りちゃんといい音がします。
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さて、今回実験していて、めちゃくちゃ面白かったのが「新しい弦の採用」です。
写真を見て分かる通り、ピンク色の弦がついていますが、前回の記事で研究した通り
「水糸」
を使ってみました。ええ、大工さんが水平出すのに使うやつです。
男弦 ナイロン水糸 ピンク 0.8ミリ 撚り コーナン
中弦 ナイロン水糸 ピンク 0.5ミリ 撚り コーナン
女弦 ナイロンテグス 7号(0.43ミリ) ストレート ダイソー
この3セットで組んでみました。
で、このナイロン糸の「にせもの、代用弦」がどれくらい使えるのか?ですが、答えは
普通に鳴ります。ちゃんと音が出ます!!
というのが回答になります。
じゃあ、ふつうに我々が使っている「絹弦」とか、「三線弦」とかとは何が違うのか?というと、それも今回水糸やテグスを張ってみて、そこも解明することができました。
■ ナイロン繊維という意味では、実は「三味線弦、三線弦」や「水糸」「テグス」とも違いはない。
■ したがって、引張強度などは、それほど違わない。テンションもかかるし、音も鳴る。
■ しかし、演奏感がまったく違う。ストレート弦のナイロンテグス0.4〜0.5ミリのあたりは、「本物」も「ニセモノ」も、かなり近いが
■ 実は「硬さ」がぜんぜん違うのである。三味線用3の糸、大島弦の女弦、ナイロンテグスは、構造的にも非常に近いが、三味線用と大島弦は「硬さが硬い」
■ そして、撚りがかかっている「三味線弦」「三線弦」と「水糸」も、硬さがまったく全然、とんでもなく「違う」
■ 水糸は、端っこの方で「撚りが外れる」くらいふにゃふにゃ。三味線弦は、ご存知の通り、めちゃくちゃ硬い。皮膚に刺せそうなくらい(笑)
■ ということは、もともと絹の三味線弦では、糊をかけて硬さを出しているが、あの工程に秘密が詰まっていた、ということになる。
■ 糊をかけてやることで、アタックがはっきりした弾きやすく、音の伸びが続く良い弦になるようだ。
ということのようです。
こうしたことから、今回のように「とりあえず弦を張ってみる」だけでも鳴るっちゃあ鳴るのですが、さらに演奏感とサウンドを良くするには、もうひと手間かけてみる工夫が必要のようです。
実験はさらに続く!!
さてみなさんこんにちは
わたくし、左大文字は正式には、大学の「邦楽部」で地唄三味線に触れるところから入ったので、本来的には「三味線弾き」です。
ところが、大学に入る直前に、高校の卒業旅行と称して弟と沖縄へ二人旅をして、そこで「三線」を買ってきたので、時期的には「三線」に触れたほうが早かったりもします。(独学)
ちょうどその頃は、まだ本州でも「三線」は入手することが難しかったので、わざわざ沖縄へ行って買ってきたわけです。
ところが、実は高校3年生の時の秋の文化祭で、「細棹三味線」を弾きながら演劇をやったので、やっぱり「三味線」がとっかかりだったりします(見よう見まね)
その三味線は、おばあちゃんのおうちの納屋を勝手に引っ掻き回してきて、そこにあったやつを「誰もいらんのやったら、ちょうだい!」と自分のものにした経緯があります。
そんなわけで、沖縄三線大好きではありながら、本州の三味線にも造詣が深いので、大谷翔平みたいに「二刀流」でやっております。
そうした経緯もあり、自作三味線の弦には「大島弦」を採用しているのですが、ここまで全部読んだ人は
「なんでやねん!」
と思わずつっこんでしまうことでしょう。
いやまあ、要するに「細い弦」(三味線の糸)には、それなりに良い面があるんですね。沖縄三線の弦は、太くてパンチが効いた音がするのですが、パンチがありすぎて「取り回しが重い」ので、「長唄三味線のような、細い弦」を使うのが、気軽なのです。
しかし、本来の長唄三味線の弦は絹糸なので、お値段も高くなります。
そうすると「三味線ふうの細い弦で」「なおかつ安価に買えるプラ弦」である「大島弦」が候補に上がってくるんですね(笑)
コロナ前くらいまでは「大島弦3本セット」で350円くらいからありましたので、三味線弦のセットを買うより、だいぶ安かったのです。
ところが、2025年のいま、大島弦は倍くらいの値段になっています。500円のセットがあれば、お安いくらい!(入手性も悪くなっています)
さすがに沖縄三線のほうの弦は、まだ買いやすいのですが、それでも価格上昇しているのは同じですね。
そこで、自作楽器に載せる弦としては「なにかもっと安いものはないだろうか?」という話になってくるわけです。(ケチ)
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ほんまもんの三味線弦は「絹」ですが、練習用として3の糸を中心に「ナイロン弦」や「テトロン弦」も多数流通しています。三線向けでは、白い「三線弦」も黄色い「大島弦」もナイロン製が中心になっており、(これも、本来は絹弦ですが、ほとんどナイロンに置き換わっています)であれば、
「ナイロンのひもでもいいんちゃうの?」
みたいなのは、誰でも思いつくことでしょう!
戦後のカンカラ三線の自作では、「米軍のパラシュートのひも」をほぐして使ったような話もあるくらいですから、意外とナイロン糸はいけるのではないでしょうか???
<研究開始>
■ 三線弦の太さの一例
実測例
男弦 0.85mm 中弦 0.7mm 女弦 0.575mm
男弦 0.95mm 中絃 0.8mm 女弦 0.65mm
流王印2号弦
男弦 0.95mm 中弦 0.75mm 女弦 0.6mm
流王印1号弦
男弦 0.975mm 中弦 0.8mm 女弦 0.7mm
■ 三味線用の弦は「匁」という重さの単位なので、太さはあまりはっきりしない。
https://www.marusan-hashimoto.com/faq/
丸三ハシモトさんによると
”例えば15-1だと15匁の原糸から50本とった糸が一の糸となり、
13-2だと13匁の原糸から100本取った糸が二の糸となり、
13-3だと13匁の原糸から200本取った糸が三の糸となります”
とのこと
■ 大島弦をざっくり実測してみた
男弦 0.8mm 中弦 0.6mm 女弦0.5mm
くらい。(沖縄三線弦をスライドさせていった感じ。最も細い弦は、ストレート弦)
★ 注意事項
三線弦はすべて撚り弦。大島弦は男弦と中弦は撚り弦、女弦はストレート弦。
三味線も 1の糸と2の糸は撚り弦 3の糸はストレート弦
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代用品として考えられるもの」
ナイロンテグス (釣り糸など)
5号 0.37mm
7号 0.435mm
8号 0.470mm
10号 0.520mm
12号 0.570mm
14号 0.620mm
16号 0.660mm
18号 0.700mm
20号 0.740mm
30号 0.910mm
30号くらいになると、三線の男弦に使えそうに思うが、ナイロンテグスはストレート弦なので、ぼよんぼよんした音になる。アタック不足。
そうすると、ストレート弦として使えるのは、7〜16号くらいであれば女弦もしくは3の糸として代用できそうな気もする。
問題は撚り弦であるが・・・。
建築用水糸
コーナン 1.2mm 0.8mm 0.5mm
藤本撚糸 1.2mm 0.8mm
シンワ測定 1.2mm 0.8mm 0.5mm
儀助 0.6mm
うまく組み合わせれば、撚り糸として使えるかもしれない???
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1の糸もしくは男弦の候補 ナイロン水糸 0.8ミリ (撚り)
2の糸もしくは中弦の候補 ナイロン水糸 0.5ミリ (撚り)
3の糸もしくは女弦の候補 ナイロンテグス10号 0.52ミリ
3の糸もしくは女弦の候補 ナイロンテグス?号 0.45ミリ
3の糸もしくは女弦の候補 ナイロンテグス10号 0.43ミリ
実際に張るとどうなるかは次回!
さてみなさんこんにちは。
毎度おなじみ楽器製作のコーナーです。今回は、サイレント三線SP3です。
すでに何棹も作っているので、みなさまにはおなじみのことでしょう。
さて、いろいろなものの価格高騰の波が押し寄せてきており、今回まではこれまで通りの仕様で作っていますが、もしかしたら今後は
■ 使っているパーツの種類や仕様が変わる
ということがあるかもしれません。そのあたりは価格と、そもそもそのパーツが存在するのか?ということも各仕入先とも研究しながら進めてゆきます。
大幅に部品の価格が変わったり、製造国が変わったり、規格が変わったり、グローバル化をひしひしと感じております(^_^;)
あらかじめご了承くださいませ。