さてみなさんこんにちは。
ゴッタン楽器の新作を研究中です。試作品が完成! ポプリズムと名付けました。
カラーとデザインをポップに全振りしてますが、基本はこれまで通りの「ゴッタン」や「ごみせん」「GTR」の系譜を引き継いでいます。
今回は試作ですので、相変わらず廃材利用で作っています。
ゴッタンにしても、三味線にしても、「とにかく手にとってもらって、面白そうと思ってもらう」ことを主眼にしておりますので、こういうまとめ方になりました(笑)
楽器としては、材料の価格が安くてもしっかり音が出るようにサウンドホールありにしています。
まさに今回はそこらへんに転がっていたありあわせの材料で作っていますが、これまで通りちゃんといい音がします。
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さて、今回実験していて、めちゃくちゃ面白かったのが「新しい弦の採用」です。
写真を見て分かる通り、ピンク色の弦がついていますが、前回の記事で研究した通り
「水糸」
を使ってみました。ええ、大工さんが水平出すのに使うやつです。
男弦 ナイロン水糸 ピンク 0.8ミリ 撚り コーナン
中弦 ナイロン水糸 ピンク 0.5ミリ 撚り コーナン
女弦 ナイロンテグス 7号(0.43ミリ) ストレート ダイソー
この3セットで組んでみました。
で、このナイロン糸の「にせもの、代用弦」がどれくらい使えるのか?ですが、答えは
普通に鳴ります。ちゃんと音が出ます!!
というのが回答になります。
じゃあ、ふつうに我々が使っている「絹弦」とか、「三線弦」とかとは何が違うのか?というと、それも今回水糸やテグスを張ってみて、そこも解明することができました。
■ ナイロン繊維という意味では、実は「三味線弦、三線弦」や「水糸」「テグス」とも違いはない。
■ したがって、引張強度などは、それほど違わない。テンションもかかるし、音も鳴る。
■ しかし、演奏感がまったく違う。ストレート弦のナイロンテグス0.4〜0.5ミリのあたりは、「本物」も「ニセモノ」も、かなり近いが
■ 実は「硬さ」がぜんぜん違うのである。三味線用3の糸、大島弦の女弦、ナイロンテグスは、構造的にも非常に近いが、三味線用と大島弦は「硬さが硬い」
■ そして、撚りがかかっている「三味線弦」「三線弦」と「水糸」も、硬さがまったく全然、とんでもなく「違う」
■ 水糸は、端っこの方で「撚りが外れる」くらいふにゃふにゃ。三味線弦は、ご存知の通り、めちゃくちゃ硬い。皮膚に刺せそうなくらい(笑)
■ ということは、もともと絹の三味線弦では、糊をかけて硬さを出しているが、あの工程に秘密が詰まっていた、ということになる。
■ 糊をかけてやることで、アタックがはっきりした弾きやすく、音の伸びが続く良い弦になるようだ。
ということのようです。
こうしたことから、今回のように「とりあえず弦を張ってみる」だけでも鳴るっちゃあ鳴るのですが、さらに演奏感とサウンドを良くするには、もうひと手間かけてみる工夫が必要のようです。
実験はさらに続く!!
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