2013年5月5日日曜日

【三線ism】 サイレント三線がなんとかできました。



さてみなさんこんばんは

もうずいぶん前に依頼をいただいていた「サイレント三線S3」をなんとか作りました。まだ体調が完璧ではないのですが、すでに当初の予定を大幅に過ぎているので、GWの間に作ろうと頑張りました。




この楽器も数十棹作ってきましたが、そろそろ作るのも限界かなあ、と漠然と思っています。

本業の仕事も忙しくなってきたので、製作の時間がとれないのもジレンマです。

おまけに、今回のように体調が崩れたり、実は第二子の出産があったり、こどもが入院したり、と予想外のことがあると全然作れなくなるので、依頼を受けるのも微妙な感じです(><;

ふだんでも製作に1ヶ月程度時間を貰っているのに、それ以上かかってしまうのもどうかな、と・・・。

どうしたもんやろうねえ。

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正直にお話しますが、楽器づくりの時は「失敗」をすることがあります。今回も1棹失敗しました。

失敗というのはどういう状態かというと、相手が生き物の「木材」なもんですから想定外のことがたくさん起きるわけです。

木が少し割れたりすることは、しょっちゅうあることなので、きちんと修正したり直したりして製作しています。逆に割れないように、先に加工することもあります。

大きく割れたり、力学的に問題がある割れ方をしているときは、早い段階で破棄します。それ以外の場合は、まあたいていなんとかなります(^^;


しかし、どうしようもない失敗をすることがあって、それはほとんどが糸巻きや糸蔵にかかわる部分に不具合が生じるのです。

たとえば、サイレント三線S3の場合は、棹だけという小さい本体にすべてを詰め込んでいるので、糸蔵のサイズもギリギリで設計しています。そこにふつうの形で糸巻きを差し込むと、糸巻きと糸巻きの間がせまくなって手が入りません。

そこで、糸巻き同士に角度をつけて間に手が入るように「斜めに」糸巻きを取り付けるのですが、これがうまくいかないことがあるわけです。

(本州の三味線は、糸蔵が大きいので糸巻きの角度があまりついていませんが、沖縄の三線は、小さい糸蔵にむかってかなり角度をつけて糸巻きを差し込んであります)

角度をつけると、糸蔵の端っこと干渉して、糸が巻かれる隙間がゼロになってしまったり、それを避けようとして角度を浅くすると、手が入らなくなったり・・・。

そういう失敗作は、依頼者には送らないようにしています。つまり、もう一度最初からつくり直すわけです。

失敗作は、再加工すればまたよみがえるので(楽器としては問題ない状態に改造できる)、自分で使ったり、たまに「修理品・アウトレット品でもいいよ~」という人がおられるので、安価でお譲りすることもあります。

というわけで、失敗作を直したものがひとつだけ手元にあります(苦笑)
 



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