2012年6月25日月曜日

【三線ism】  中村八大さんはなぜ偉大か?!



さてみなさんこんにちは

昨日から、リクエストに応えて曲を弾いたり、コードを書き直したりしていたのですが、その中でとても面白いことを見つけたのでご報告。

とはいっても、もしかしたら既にご存知の方も多いかもしれませんが、三味線や三線楽器からのアプローチでは、あまりコードについて通常考える機会が少ないのでお許し下さい。

さて、今回の話題。それは「中村八大」という作曲家のすごさ!についてです。

リクエストの中で、名曲「上を向いて歩こう」と「明日があるさ」を弾きたい、ということだったので、それに対応してyoutubeでの演奏とテキストの再編集をしていたのですが、この2つの曲は中村八大という作曲家の方の作品です。

この2曲には、とても面白い共通点があって、それは

「ふつうのコードで演奏できるのに、ふつうではないコードがつけてある」

ということです。

ふつうではない、というのは御幣がある言い方ですが、正しくは「メロディに深みが出るように、すこしアレンジの加わったコード使いになっている」というのが良いでしょうか。

たとえば、「上を向いて歩こう」のワンフレーズ。

♪上をむいて あるこう

出だしのところですが、「C Am  C Am」というコードがついていて、私もそう演奏しています。

ところが、これ、Amにしなくても「C  C」で十分曲としては成り立つんですね、実は。

「明日があるさ」にも同じようなのが出てきます。

♪セーラー服のお下げ髪

の箇所ですが、「C  D G」でもぜんぜん大丈夫なのに、「E Am D G」とわざわざマイナーから上がってくるようにコードがつけてあるのです。

これがすごい! 実際に弾きくらべてみるとわかりますが、コードに「深みを出す」「深みをつける」ということがどういうことかよくわかるすばらしい曲だと思います。

コード進行、というのはある程度決まっていて、もうなんか「手が定まっている」「定石がある」みたいな感もあるのですが、そうした定番のコードをすこしひねるだけで、ぐっと味わいのある展開ができるんだなあ、とあらためて感動した次第です(苦笑)

いやあ、それにしても中村八大さんという人は名作曲家だなあ、と改めて思うのでした! 

私は、たま~に簡略化してコードをつけることがあるのですが、いけませんね(^^;





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