2020年10月16日金曜日

中古三線の目利きの方法!<前編> 三線を中古で買うための注意点!

 

 

 

 


 

 さてみなさんこんにちは

 

 わたくし左大文字は、いちおうギターとかウクレレとかも触ることができるのですが、楽器を買う時には

 

 三線がほかの楽器とまったく違い、購入方法が異なる注意点

 

というのがあると思っています。

 


 それは何かというと、三線(や和楽器系)は、


 製造メーカーというものがほとんど記載されていない


ということです。

 

 エレキギターであれば「ギブソン」とか「フェンダー」とか明記されていますし、そのパクリ版というか廉価版でも「スクワイヤ」とか「エピフォン」とか、「トーカイ」とか「フォトジェニック」とか、いくらどんな安価なギターでも、必ず製造メーカーがわかるようになっています。

 

 これは大事なことで、たとえば「レスポール」なんかは形状がすべて同じですが、

 

 どのメーカーが出しているかによって楽器の価格帯や造り、構造や仕様がすぐわかる

 

という利点があります。

 

  ところが、三線をはじめ和楽器系では、製造メーカーの明記がなく、たとえ作成者の銘が入っていても、


 見えない胴の中の棹部分


とかに書いてあるので、すくなくとも表から素人がぱっとみて



★ どれくらいの価格帯の楽器なのか


★ どれくらいの材の楽器なのか


★ どれくらいの性能の楽器なのか


が全くわからないのです。これはある意味大問題だといえるでしょう。

 

 

 このことは、三線業界にとっても微妙な問題で、 


◆ 製造者がわからないせいで、安い海外産三線がどんどん入ってくる

 

場合もあるし

 

◆ 製造者がわからないために、自作の棹と仕入れの棹を使い分けて販売できる

 

という場合もあります。

 

 このあたりは、三線屋さんにとっても、もちつもたれつの部分にならざるを得ません。

 

 どういうことかと言うと、海外産に押されて国産三線の販売量が落ち込むのは問題なのだけれど、安い入門用三線は、名のある三線店であっても「海外産を仕入れて、安く売っておく」ことができるわけです。


 そうしないと入門用楽器すら、価格がどんどん上がってしまって、作るほうも買うほうも高コストになるので、大変だということですね。


 なので、名のある三線店でも3万円以下、7万円程度、10万円超えの各段階で

 

◆ 海外製棹を売る

◆ 国産仕入れ棹を売る(無記名)

◆ 自分が作った棹を売る(銘入り)

 

と、中身をわけているのが実情です。これをエレキギターなんかでは、ブランドを最初から切り分けて販売しているというわけです。

 


 しかし、ある意味では言っちゃあ悪いですが「made in japan」とすら記載されておらず、それが「made in Vietnam」であったとしても、それすら記載がないのに流通している三線は、まずいのではないか?と思います。

 

 いくら中国製品が増えようが、アジア製品が増えようが、それが悪いというより、それすら記載がないのは三線ぐらいだ、ということが問題だと感じます。


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 と、ここまでが事前情報ですが、これが中古市場、ネットオークション市場に出てくると、話がややこしくなります。

 

 エレキギターの場合はヤフオクに出ていても「ギブソンのギターは20万円超え」だし「エピフォンのギターは5万円程度」なのです。そして、それはタイトルと写真を見ればすぐわかります。

 

 しかし、三線はそうではなく、

 

◆ 黒木の棹で、名工が作ったもの

◆ 黒木の棹で、自作のもの

◆ 海外産量産品・雑木

◆ 国内製 ゆし木の標準的なもの


などが入り混じって出品・登場するわけで、つまりは

 

目利き

 

が必要になってくるのです。

 

 ただし、販売する側も少しでも高く売りたいという思惑がありますから

 

◆ 希少な黒木の材で、名工の作品

◆ 黒木の材で、銘入りの作品

 

などは、まあたいていその旨の記載があり、最初から10万円とかかなりの値段でスタートします。

 

 そこから先は、「その情報を信じるか」「その材や作者が好きか」「いくら出したいか」という個人の好みなので、10万超えの三線をぜひネットで落札したい!という方はそれもよかろうと思います。

 

(しかし、個人的には、10万も20万も出すのなら、正規に製作を依頼するか、沖縄に行ってちゃんと選んで買いますね。もちろん、故人の製作者の棹で、どうしてもその人のがほしい!なんてことがあるのであれば、それはいいんじゃないかと感じますが)

 

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 となると、ネットオークションで面白くなってくるのは、当然ながら

 

「名工作ではない、かつ、黒木かもしれないし、そうではないかもしれないものを、底値で買う!」

 

というちょっとバクチの要素も入ったドキドキわくわくを楽しむという場合になります。

 

 少なくとも、私はそうやって遊んでいます(^^

 

 

 その場合の価格帯ですが、予算は3段階(送料別)

 

◆ 5000円以下で、サブ棹・遊び棹を探したい場合

◆ 1万円前後で良棹を引き当てたい場合

◆ 3万円以下もしくは状況によっては5万以下で、爆裂出玉を狙う場合


に分かれるでしょう。この予算の差は、そのまま目的の差につながります。

 

  5000円程度の棹は、雨の日用とか、外弾き用とか、遊びの棹です。サブ棹やサブサブ用でもいいでしょう。

 

 1万円前後予算を取れば「ちょっと昔の良い入門用棹」が手に入ります。沖縄で買えばケース込み5万円程度で売られているような棹です。雑木やゆし木ですが、そこそこ「良心的」な棹をこの価格帯で狙います。

 

 3万以上出すなら、黒木かもしれない、良棹かもしれない、当たりかもしれない、棹を引き当てるべくお金をつっこむ形になります。まあ、この場合は10万円以下ではあるものの、当初の売り出し価格はそれくらいの「銘木三線」が手に入る可能性もあるでしょう。

 しかし、ヤフオクやメルカリに3万以上つっこめる方は、お大尽(笑)でしょうから、その人はたぶん、もっといい棹をひとつは所有しているはずです。まあ、彼らなりのお遊びということで。



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 左大文字がやっていて面白いなあと感じるのはやはり前の2つですね。

 

「当初、売り出し5万前後の標準的棹を、1万以下で買う」


とか


「改造目的のベース棹を、3000円以下で手に入れる」


みたいなのが大好きです。

 

 それでは次回から、その目利きのポイントを解説してゆきます。

 

 



 


 

 



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